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マウスピース矯正(インビザライン)
2016.12.11

マウスピース矯正の専門医を選ぶべき理由|歯根吸収のリスク

はじめに

歯の矯正を行う際は虫歯のリスクがあがってしまったり、歯周病になりやすくなってしまう可能性があることなど、忘れてはいけないことがいくつかあります。そのなかでも今回ご紹介したいリスクは『歯根吸収』についてです。

矯正におけるリスク
矯正におけるリスク

『歯根吸収』とは歯の根が何らかの理由で短くなっていってしまう現象のことであり、過去の歯科矯正のケースから現在も問題視されている現象です。『歯根吸収』は矯正をする際に誰しもが必ず起きてしまうリスクがあり、誰がどの程度『歯根吸収』が起きるかは医師にも正確な判断はできません。そのため患者は、矯正をすることによりある程度の『歯根吸収』が起きることを覚悟しなくてはいけないと言われております。虫歯や歯周病と異なり患者の努力では避けることができないこの『歯根吸収』について詳しくご説明したいと思います。

傾斜移動と歯体移動

まず『傾斜移動』と『歯体移動』について説明させて頂きます。この『傾斜移動』と『歯体移動』はどちらも歯を矯正する際の歯の動かし方の名称です。

『傾斜移動』とは矯正をする際に歯を傾かせながら移動させるものであり、マウスピース矯正が得意としている歯の移動です。『歯体移動』とは歯を傾かせることなく歯自体を平行移動させるものであり、ワイヤー矯正が得意としている歯の移動です。このふたつの歯の移動において矯正歯科医が理想としているのは『歯体移動』の方であり、『傾斜移動』はなるべく避けるべきと考えられています。その理由は『歯根吸収』の最たる原因が歯の『傾斜移動』にあるからです。

しかしなぜ『傾斜移動』により『歯根吸収』が引き起こされるのかというと、『歯根吸収』の具体的な要因は『ジグリング(ごますり運動)』という動きにあるからです。『傾斜移動』は先程説明したように歯を傾かせながら移動する方法です。歯を傾かせるということは、歯の根を軸に歯を動かしたい方向に大きく揺さぶっているような状態になっていることを意味しています。その動きがすり鉢のなかのゴマをすりつぶしているような動きに似ているため『ジグリング(ごますり運動)』と呼ばれているのです。この動きが歯の根に大きな負担を強いていることになり、それが長時間続くことで少しずつ歯の根の吸収が始まっていくことにつながるわけです。

<ジグリング以外が歯根吸収を起こすことも>
また、歯に非常に強い矯正力を加え続けることも『歯根吸収』の要因になっています。矯正は歯の骨の代謝を利用した歯の移動であり、必要な力をかけなくては歯が移動せず、必要以上に力をかけたら歯に大きな負担をかけてしまいます。それにより『歯根吸収』が引き起こされることもあります。

そのほかにも矯正の期間がとても長いこと、歯の移動距離が長いこと、歯の根が曲がっていることなども『歯根吸収』の原因となることがわかっています。そういったことから歯の矯正をするとほとんどの患者が『歯根吸収』を起こしていると言われていますが、ほんの少しであれば影響はないとされています。しかし歯の根の3分の1が吸収されてしまうと、歯が揺れ動くようになってしまったり、歯周病になりやすくなることがあります。

歯根吸収を最小限に抑えるには
歯根吸収を最小限に抑えるには

『歯根吸収』は、歯の矯正の仕方や矯正期間などが原因となって引き起こされますが、矯正をすることで必ず起こると聞いては矯正治療に対する大きな不安が生まれてしまいます。では、なるべく『歯根吸収』が進まないように矯正をする方法はないのでしょうか。

まず『傾斜移動』が原因であるということは、『傾斜移動』が得意であるマウスピース矯正をすることで『歯根吸収』が進む可能性が高いという考えが生まれます。マウスピース矯正はワイヤー矯正と比べると『歯体移動』が苦手と言われていました。現在ではマウスピース矯正でも対応できる治療範囲が広がってきているため一度歯の状態を歯科医師に診てもらう事から始めましょう。

マウスピース矯正など非常に時間がかかる矯正の場合は、『歯体移動』ができるワイヤー矯正を併用した治療を勧められることもあります。そのため、歯科医院を選ぶ際はワイヤー矯正とマウスピース矯正共に治療可能な歯科医院を選ぶようにしましょう。

ワイヤー矯正には『歯体移動』に特化した『歯根吸収』の誘発を抑えることができる先進的な矯正治療があるのも理由のひとつです。それが『3D-LST(3次元的機能的ライトフォーススライディングテクニック)』です。この『3D-LST』は歯科矯正の永久の課題といえる『歯根吸収』の誘発を抑えることができるだけでなく、患者にかかる負担を抑えることで痛みも抑えることができるのです。その理由は非常に細く透明なワイヤーを使用していることと、太いワイヤーを使わなくてもしっかり歯を矯正することができる特殊な技術によるものです。そのため治療期間も1年から2年以内に収めることができ、治療期間の長さによる歯根への負担という課題もこれによりクリアすることができます。

装置が目立つという大きな問題にも、非常に目立たない透明なワイヤーや白いバネを使用することで対応することができます。こういった矯正治療もあることから、矯正による『歯根吸収』をさけるにはマウスピース矯正にこだわらず、ワイヤー矯正の併用も許容することが必要です。また歯の矯正をするということは必ず『歯根吸収』という宿命がつきまとってくるということを必ず理解していなくてはいけません。

矯正治療は正しい理解が重要

インビザラインの導入などからマウスピース矯正が驚異的に広まってきている昨今。しかし矯正に対する知識や注意点などをちゃんと把握している患者はまだまだ少なく、今後の大きな課題は患者が矯正への正しい理解を深めていくことです。

また矯正歯科医にとっても患者が理解できるように矯正について説明することは難しく、いかにして患者にわかりやすく矯正のことを伝えていくかも課題になっています。そのためこういった記事を参考にぜひ患者の方からも矯正歯科医に少しずつ歩み寄っていただければと思います。

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