マウスピース矯正(インビザライン) コラム
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マウスピース矯正(インビザライン)
2016.12.20

歯周病になってしまってもマウスピース矯正は可能なのか

はじめに

歯の矯正中はさまざまなトラブルが付き物ですが、では歯周病になってしまったとしたらどうすればいいのでしょうか?

歯周病は虫歯と異なり、歯の痛みやしみる症状などを出さず人によっては緩やかに、人によっては急速に進行することもある千差万別の病気です。そのため、痛みを感じれば患者自身が治療の必要性を感じる虫歯と違い、自身では自覚することが難しく治療のタイミングも掴みにくいある意味厄介といえるのが歯周病です。

そんな歯周病になってしまった場合、矯正には影響はないのでしょうか。今回は、これからマウスピース矯正を考えているという方に、もし歯周病になってしまったら矯正にはどう影響するのかについて説明していきたいと思います。

歯周病の特徴
歯周病の特徴

まず歯周病は、自身がそれに罹ってしまっているのかを自覚しづらい病気です。ただ歯周病の自覚症状として患者が実感できるのは、歯肉の出血と腫れくらいと言えます。

しかし、これは歯周病の初期症状であり、ひとつの危険信号でしかありません。これらの症状がない時でも静かに症状が進行していくこともあるのが歯周病のおそろしいところです。そのため、歯周病に罹っているかどうかは自身の判断だけでは難しいというのが実情です。

歯がぐらぐら動くようになったり、歯肉が下がってきたと感じたりする時は、だいたい歯周病が進行してしまった時に多いパターンでもあり、目安としては参考になりません。ではどうするべきなのかというと、定期的に歯科医院にて歯周病の検査をしたり、歯のクリーニングをすることです。歯周病になっているかどうかを見極められるのは、歯の専門家である歯科医師や衛生士だけ。プロのクリーニングは、患者のセルフケアだけでは難しい部分まで徹底的にプラークを取り除いてくれます。

<全身の状態も歯周病に影響する>
そして、それだけでは歯周病から完全に歯を守ることができないのが歯周病のさらなる驚異なのです。歯周病は体の健康状態ともリンクしている特有の病気でもあり、たとえ適切な検査やクリーニングを行っていても体調が悪くなったりすると症状が悪化することがあります。なぜなら我々の口腔内にいるあらゆる雑菌は、日々のセルフケアだけでなく自身の免疫力や抗体などによってもその勢いが抑えられているからです。すなわちセルフケアと自分の健康状態が合わさることで、初めて歯周病の驚異から歯を守ることができているということです。つまり、セルフケアを怠るか健康状態が崩れるかのどちらかによって、その均衡状態が崩れ、菌の増殖が優位になると歯周病の症状が出てくることにつながっていくのです。実際に生活習慣病のひとつである糖尿病は、歯周病との合併症が認められていることで有名な病気です。糖尿病の患者は歯周病の治療や予防を念入りに義務付けられています。

また、これとは別に歯周病の進行するおそれがあると言われているのが、妊娠中の女性です。妊娠中の女性は体の健康状態と関わらず、エストロゲンと呼ばれる女性ホルモンにより歯周病の原因菌が増殖しやすくなります。この特徴が歯肉を形成する細胞を攻撃してしまうと言われています。それにより妊娠中の女性の口腔内も歯周病に晒される危険な状態になるため、糖尿病の患者と同様に念入りなケアと定期的な歯科医院の受診が義務付けられています。

このように、虫歯とは少々事情が異なる歯周病は、普段のケアだけでは完璧なコントロールは難しいと言えるのです。

重要なのは医師の指導

歯周病の予防のひとつが適切なセルフケアであるように、歯並びの悪さが十分なブラッシングをできない原因にもつながることがあります。そのため歯周病の予防をする目的で矯正を行うことは理にかなったことであり、マウスピース矯正を積極的に行うこともそれにつながります。

多くの歯科医院は、矯正を始める前に虫歯や歯周病になっている歯はないか検査を行い、必ず治療を行います。その理由はマウスピース矯正では装置を長時間歯に装着していなくてはいけなくなるからです。装置をつけている間は歯に唾液が行き届かなくなり、それにより歯が唾液からミネラルを吸収することができず、虫歯のリスクがあがります。また歯周病になっているかもしれない歯を矯正で動かすことは、歯周病を促進させてしまうおそれがあるため、矯正を開始する前に検査を行い、治療をします。

マウスピース矯正の場合は、装置を作るまでは医院に通うことになりますが、装置を渡されたあとは患者自身による管理で矯正を進めていくことになります。そのため治療を行ったあとはセルフケアで歯周病を予防していくことになり、セルフケアが不十分になってしまうとふたたび症状は出てきます。したがって、歯周病にならないようにマウスピース矯正をしていくには、矯正を始めたあとも一ヶ月から二ヶ月に一度、定期検診を行うことです。それにより歯周病のコントロールを行い、歯周病の影響を受けずに矯正を進めていくことができます。

しかし、すべての医師がそのように指導を行っているわけではありません。なかには歯周病の治療を行ったあとは患者のセルフケアに任せ、定期的な検診やクリーニングをするよう患者に指導を行わない医師もいたりします。それによりマウスピース矯正をしている間にまた歯周病になってしまい、矯正を一時中断する羽目になってしまうこともありえるのです。歯周病は、一度治療したあとも経過観察が重要であること。そして異常がなくとも定期的に受診することで予防につながることを理解している医師のもとでマウスピース矯正を行うことが大切であるといえます。

また、矯正治療と歯周治療の両方に理解があり、熱心に治療を行っているところはなお良いと言えるでしょう。歯周病の影響を受けずに安全に矯正治療を行うには良い指導をしてくれる医師と出会うことです。

安易な言葉に要注意
安易な言葉に要注意

多くの歯科医院では、マウスピース矯正は「自宅で矯正を進めることができるため通院の必要がない」というメリットを提示しています。そのため多くの患者が矯正を始めてからは歯科医院に行かなくてもいいと思い込み、矯正をしているうちに歯周病になってしまうことも少なくありません。

歯周病は虫歯と違い、セルフケアだけではしっかりとしたコントロールが難しい病気です。そのことを患者が理解し、そして歯周病の治療にも熱心に取り組んでいる歯科医院と出会うことで初めて歯周病に影響されないマウスピース矯正が実現できるでしょう。

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