マウスピース矯正(インビザライン) コラム
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マウスピース矯正(インビザライン)
2017.06.12

矯正歯科医はどこでインビザラインの治療法を学んでいる?安心して治療を受けるために

はじめに

矯正歯科治療は、保険診療の適応外となる治療ですが、歯科の一分野として確立された診療分野です。そのために歯科医師は、大学歯学部で受ける歯科医学の教育において、矯正歯科学としてその歴史から理論・方法まで学びます。

しかし、そのときに学ぶのは、主にマルチブラケット法とよばれる矯正歯科治療の術式です。マルチブラケット法の特徴は、全ての歯の表面にブラケットとよばれる金属製、もしくはプラスチック製の金具をつけて、ブラケットの中心部にある溝にワイヤーとよばれる専用の針金を通して歯を動かしていくことにあります。この方法は、50年以上前にアメリカで考案された方法で、ほとんどすべての歯並びの治療に使えるほど優れた方法です。
矯正歯科治療といえば、一般にこれが一番にイメージされるほどに普及している方法です。

一方、矯正歯科治療においても新しい技術が日進月歩で開発されており、そうした新しい術式のひとつにアライン・テクノロジー・ジャパン株式会社が開発提供しているインビザライン・システムというマウスピースを用いた治療法があります。

インビザラインの新しい点は、マルチブラケット法と異なりブラケットや針金をいっさい使わず、マウスピースで歯を動かすことと、コンピュータで歯をどのように動かすかをシミュレートし、マウスピースを機械が自動的に作り上げるという点です。

大学で教える内容は年月が経って熟成された方法である場合が大半なので、インビザライン・システムのようなコンピュータに支援された全く新しい手法に関しては、歯学部での矯正歯科学の講義では、まだ教えていません。

何も知らずに、やみくもに使っているいのでは、矯正歯科治療を受ける側にとっては、不安でいっぱいになってしまいます。では、インビザラインを導入している矯正歯科医は、全く新しいコンセプトに基づいているインビザラインの理論や特徴、技術などをどこで、どのようにして学んでいるのでしょうか。

こうした点から、アライン・テクロノロジー社では、矯正歯科医を対象に、インビザラインを使った治療の特徴や適応などを理解するためのセミナーを開催しています。安心してインビザラインによる矯正歯科治療を受けていただくためにも、今回は、このセミナーについてまとめてみました。

初めてインビザラインを行なう場合
初めてインビザラインを行なう場合て

前述したように、インビザラインは従来の方法とは異なるコンセプトにより行われる矯正歯科治療です。インビザラインで治療をする前に、その特徴や適応、治療の流れを十分に理解しておく必要があります。

インビザラインを導入したいと思った場合、ある日突然、歯科医師なら誰でも行なうことが出来るようにはなっていません。インビザラインを開発提供しているアライン・テクノロジー社と契約する必要があるのですが、その前提として、同社が行なっているインビザライン・システム導入コースというセミナーを受講しなければなりません。

<受講のための要件について>
このセミナーを受けるためには、いくつかの条件を満たしている必要があります。誰でも受けることができるわけではありません。下記の条件を見ていただければわかりますが、インビザラインを導入するためには、すでに矯正歯科治療の経験を積んでいなければならず、言い換えれば、導入しているなら、一定の矯正歯科治療の技術をすでに持っている歯科医師と言えます。

●当然ですが、日本国内での歯科医師免許を持っていなければなりません。
●矯正歯科医として5年以上に及ぶ診療経験と技術を持っていなければなりません。
●2日間にわたるセミナーコースを両日とも参加できなければなりません。
すなわち、2日目だけ、後日に受けるということは出来ません。
●2日目は実習があるのですが、実習で用いる症例はアライン社から提供されるわけではありません。受講者が事前に用意しておかなければなりません。つまり、日頃から矯正歯科治療を行っている必要があります。

<セミナーの内容について>
2日間のセミナーは、それぞれにおいて特色があり異なるものとなります。

●1日目:インビザラインを用いた矯正歯科治療の基本的な知識を学習します。どのような歯並びの治療に使えるか、そして反対に使えないかという、インビザラインを始めるにあたっての基本である適応かどうかの見分け方を学びます。

この時、治療の難易度についても説明があります。インビザラインで治療経験が浅い場合はどの程度の歯並びの治療にしましょう、少し経験を積んできたらここまでならいいでしょう、といった具合に、レベルに応じたわかりやすい難易度説明があります。

また、インビザラインの特徴である専用アプリケーションの使い方も、教えてもらえます。そして、治療開始時の注意点などについても説明されます。例えば、歯型をとる際にも、普通の歯科治療で行なう様な歯型の取り方とは、方法や用いる道具が少し異なります。

実はインビザラインでは、専用の道具を使って歯型をとります。そして、それに石膏を盛り歯の模型を作ります。その時の注意点だけでなく、歯の模型を含め、診断結果や治療方針のアライン社への送り方・発注の仕方も説明があります。

●2日目:インビザラインによる矯正歯科治療は、コンピュータで歯並びの動きをシミュレートしておこなわれます。受講者が用意してきた矯正歯科治療の症例を元に、インビザラインを用いた矯正歯科治療の流れを学びます。

一度でもしたことがあるかないかでは、術者の経験値は全く異なります。実際にインビザラインでの治療を開始する前に、歯科医師が持参した症例をもとに、実習を受けることができるのは、歯科医師にとっても、インビザラインでの治療を受ける側にとっても、とてもいいことです。

インビザライン・ステップアップセミナー

このセミナーは、インビザラインで歯並びを治していて、ある程度経つと、さまざまな疑問が生じてきます。こうした問いに答え、そしてより効果的な治療を行うためのセミナーです。

ですから、すでにインビザラインを導入し、なおかつ、それによる治療を行なっている矯正歯科医が対象です。ここでは、単にマウスピースだけを使う治療から、アタッチメントとよばれる小ぶりの金具を組み合わせたり、ゴムの力を併用したりして、治療の方法についての選択肢を拡大し、インビザラインによる適応の幅を広げていくのが目的です。

また、インビザラインによる矯正歯科治療の途中段階での歯並びの評価や、それにともなう治療方法の柔軟な調整の仕方なども学びます。このように、インビザラインのセミナーは初回の導入時だけに限定されたものではありません。

インビザラインでの治療経験の蓄積によるスキルアップに対応して、上級のセミナーコースが準備されているおかげで、矯正歯科医は、無理なくインビザラインによる治療を行えるようになっています。

まとめ
まとめ

インビザラインは、マウスピースを使った矯正歯科治療の方法ですが、コンピュータによる支援を受け、機械が自動的にマウスピースを作っているという点が、従来とは異なるところです。

今までにはないコンセプトに基づいた治療法であるので、この方法を導入する前には、導入セミナーを受けることが決められています。これにより、インビザラインの特徴や適応、治療の流れを知ることができます。

インビザラインは優れた方法ですが、どんな歯並びの治療でも使えるというわけではありません。やはり、適応については、しっかりと把握しておかなければなりません。マウスピースのみを使うのではなく、アタッチメントなど他のものを組み合わせる方がいい場合もありますし、いろいろ工夫してもインビザラインよりマルチブラケット法のほうが、適している場合もあります。

新しい治療法ではありますが、導入時やそれ以降のセミナーを通じて、歯科医師は適応の限界をきちんと理解しています。矯正歯科治療を受けようと思う場合は、インビザラインによる治療を受けるか、それともオーソドックスなマルチブラケット法で受けるか、それぞれの適応や特徴を主治医からよく説明してもらい、最適の方法で治療を受けるようにしましょう。

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