マウスピース矯正(インビザライン) コラム
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マウスピース矯正(インビザライン)
2016.10.12

マウスピース矯正(インビザライン)が苦手とする歯の特徴とそういった方への治療方法

はじめに

ワイヤー矯正よりもマウスピース矯正(インビザライン)が主流となりつつある歯科矯正。今、矯正をしようと考えている方に尋ねれば、おそらくその多くの方が、負担が少なく見た目も損なわないマウスピース矯正(インビザライン)を選ぶことでしょう。しかし、マウスピース矯正(インビザライン)は決してすべての不正歯列や咬合を矯正できるとは限りません。

では、マウスピース矯正(インビザライン)ではどういった状態の歯の矯正が困難になるのかについてご紹介します。

マウスピース矯正(インビザライン)が可能なケースとは
マウスピース矯正(インビザライン)が可能なケースとは

ワイヤー矯正はその矯正方法と矯正に使用する装置から、歯の見た目を悪くするだけでなく違和感も大きいという欠点があります。しかしどの矯正装置と比較しても、ありとあらゆる複雑な難症例の不正歯列を矯正することができるのがワイヤー矯正の一番の強みです。つまり不正歯列はワイヤー矯正だからこそ治療できる症例と、マウスピース装置でも治療できる症例とがあるのです。マウスピース矯正(インビザライン)が可能となる症例は、次のとおりです。

●過蓋咬合

「過蓋咬合」という不正歯列についてはご存知でしょうか。この不正歯列はその状態を見ただけではどのように異常があるのかがわかりにくく、どういった影響があるのかあまり知られていない不正歯列です。しかし決して少なくはなく、その噛み合わせによりさまざまな歯の症状や顎関節への悪影響が考えられることから矯正歯科では治療の必要性を呼びかけています。

では「過蓋咬合」とはどのような状態を指すのかというと、それはひとことで言い表すと「歯が深く噛み過ぎている状態」を指します。しかしそれを聞いた多くの方が首を傾げてしまうことでしょう。まず「過蓋咬合」の大きな特徴が、奥歯を噛み合わせた時に下の前歯が上の前歯で隠されてしまう状態です。本来、歯を噛み合わせた時は下の前歯は上の前歯と噛み合わせた時に先端から2~3ミリまでが上の前歯によって隠れるのが正常。しかしそれ以上に上の前歯によって下の前歯が隠れてしまう状態を「深く噛み過ぎている状態(ディープバイト)」であると指摘されます。

この不正咬合の原因は歯並びにある場合や奥歯の状態にある場合、また骨格の問題からであるなどさまざまであり、またその原因によって治療方法が変わってきます。もし歯並びによるものであればマウスピース矯正(インビザライン)による治療も可能になることがあります。しかし奥歯の状態によるものである場合、マウスピース矯正(インビザライン)では不可能な治療方法が必要となるためワイヤー矯正が適切となってきます。さらに骨格の問題であった場合は、骨格が成長する前の段階から床矯正を併用し、骨格の成長を促しながら矯正を行うこともあります。

●開咬

過蓋咬合の逆パターンといえる「開咬」もまたマウスピース矯正(インビザライン)では難しい症例と言えます。「開咬」とは上下の前歯が噛み合わせられず隙間が開いたような状態であることを指します。そのため「オープンバイト」とも呼ばれています。これは過蓋咬合と比べるとその異常さが見た目でわかりやすく、自身でも自覚しやすい症例です。

前歯が噛み合わせられないため食べ物を細かく噛み切ることが苦手であり、特に麺類の細長い食べ物を噛み切ることが困難になります。そのため食事の時に歯にかかる負担が奥歯に集中し、将来的に奥歯を失うリスクが高くなってしまうのがこの症例の問題点です。また通常よりドライマウスの状態になりやすくむし歯のリスクがあがるほか、一定の発音がしづらくなる発音障害の原因にもなります。

この場合、矯正をするためには上下の前歯が噛み合わせられる様に歯を縦や後ろに引っ張る治療と、またそのための抜歯が必要になることがあります。すでに永久歯が生えそろい、骨格の成長も終わった段階で「開咬」の矯正を行うためには余分なスペースが必要になることが多いです。特に「開咬」の場合は前歯が突出したいわゆる出っ歯の状態になっていることもあるため、抜歯が伴うワイヤー矯正治療になることが多くなります。

●正中からずれた歯並び

噛み合わせた歯を正面から見たところ、上下の前歯のどちらかの中心が顔の中央のラインと比べ左右にずれているといったところを見たことはありませんか? 歯は上下ともに前歯の中心が「正中線」という顔の中心と合っていることが正しい状態と言えます。これは鏡で自分の顔と歯をよく注意して見比べることで判明する異常であり、他人からはよほど注意深く見られたりしなければ気づかれることはありません。

歯並びが「正中線」に合っていない原因は複数あり、そのひとつであるのが生まれつき永久歯の本数が少ない場合です。本来上下合わせて28本(親知らずを含め32本)あるはずの永久歯が生まれつき1~2本足りないためにどうしても「正中線」と合わない例です。前歯や小臼歯が不足するケースが多く、早い段階では永久歯に生え替わる前のレントゲン撮影などで判明することがあります。また上下の顎の骨格の変形や顎関節がずれていることが原因となることもあり、非常に難度の高い矯正治療が求められてきます。

●捻転した歯

「捻転した歯」とは、簡単に言うとまっすぐ正しい方向に生えていない歯です。その状態は歯の位置によって非常にさまざまです。前歯の場合はまっすぐ下(もしくは上)に向かって生えていない、歯が正面から見て内側にへこんだような状態、もしくは外側に飛び出たような状態。奥歯の場合は歯が左右のどちらかに回転したような状態、また内側もしくは外側に傾いた状態などがあります。このような症例では、歯がワンパターンの状態にとどまらないケースもあります。斜めに傾きながら内側にへこんでいる状態を伴った前歯や、舌側に傾きつつ手前の歯に引っかかったように傾いた状態を伴っている奥歯など、非常にさまざまです。

こういった複雑な状態の歯を本来の正しい位置や方向に移動させるためには、上下左右といったあらゆる方向に同時に歯を動かす矯正の力が必要となります。そのためワイヤー矯正装置や特殊な金属の装置などを使用した治療が最適となってきます。マウスピース矯正(インビザライン)はその装置の僅かな厚みを利用し、歯を少しずつ横方向に移動させることを得意とするため、それ以外の複雑な動きは不得意分野となってしまうのです。

医師によって分かれる意見
医師によって分かれる意見

インビザライン矯正などの登場により、あらゆる難症例の不正歯列や咬合の矯正がマウスピース矯正(インビザライン)でも可能になってきていますが、必ずしもすべてが可能とは限りません。それは医師によって治療の不可の意見が分かれることと、患者の希望と医師の見解が合わないこととがあるからです。特にすべての歯並びがマウスピース矯正(インビザライン)によって治療できると唱えているところは注意が必要です。マウスピース矯正(インビザライン)で治療をするには、必ず可能な症例かどうかを診断してもらうことから始めましょう。

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