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マウスピース矯正(インビザライン)
2016.09.7

マウスピース矯正前に知っておきたい!矯正によって動く歯のメカニズム

現在、歯の矯正をしているという人は人口の何割いることでしょう。時代が進むにつれて食べる物は変化し、あまり硬くなく、それでいて栄養価が高い食べ物が豊富になってきました。またその影響により、顎が小さく、歯が大きいという人が多くなってきているのです。それはつまり、歯の矯正をしなくてはいけない人も増えていることを意味します。それに伴い、歯科矯正ではより多くの人に矯正治療を受け入れてもらうために、あまり抵抗を覚えない矯正装置が生み出されるようになりました。

どうして歯は矯正できるのか
どうして歯は矯正できるのか

近年では、透明な素材の取り外しができるマウスピースのような矯正装置が注目され、これにより、見た目からでは矯正をしていることがよりわかりづらくなりました。そのため小児矯正をする子供だけでなく、成人矯正をする大人も増えているのです。そうなると、もはや歯の矯正は珍しいことではなくなってきているのかもしれません。

ではここで、「なぜ歯は矯正をすることができるのか」ということについて触れてみましょう。みなさんは、この当たり前のようで実際はあまり知られていない疑問について考えたことがありますか? 今回は、歯医者でもなかなか教えてもらえない矯正のメカニズムについてお話しします。

骨代謝について

矯正のメカニズムを説明する前に、まず「骨代謝」について説明いたします。「骨代謝」とは全身の骨が常に行っている骨細胞のサイクル活動であり、「リモデリング」とも呼びます。骨には古くなった骨を壊し吸収する「破骨細胞」と、新しく骨を作る「骨芽細胞」という2種類の細胞があります。この「破骨細胞」がする働きを「骨吸収」と呼び、「骨芽細胞」がする働きを「骨形成」と呼びます。全身の骨がこの「骨吸収」と「骨形成」により、1年ごとに骨100%のうち20%から30%が新しく作り替えられているのです。

ちなみにこの「骨代謝」ですが、何らかの理由で「骨吸収」と「骨形成」のバランスが悪くなり骨量が減少すると将来的に「骨粗鬆症」になると言われています。

歯槽骨について
歯槽骨について

みなさんは「どうして歯が生えるのか」ということを考えたことがあるでしょうか。もちろん食事をするためであることは当然ですが、ではどうしてお口のなかで歯が生えるのかについては考えたことがありますか?

これについては簡単に説明をしますと、歯は人がまだ母親の胎内のなかにいる頃から既に骨のなかで作られているのです。やがて出産後には成長とともに乳歯が生え、この乳歯によって食生活を送っている間に骨のなかで永久歯が作られ、歯の生え変わりを迎えていきます。

ちなみに歯は骨とは異なる組織で形成されているため、一度作られた歯が虫歯になったり、何らかの理由で欠けてしまった場合は再生することができません。このように「歯」を作り、それを支えるという役割をしている「骨」があるのはお口のなかだけであり、この骨を「歯槽骨」と呼びます。「歯槽骨」は顎の骨と同じようで実は異なり、歯を作りそれを支えるだけでなく、顎骨と歯をつなぐ役割もしています。

しかし全身の骨から独立しているわけではなく、「歯槽骨」を形成している組織や細胞も全身の骨とほぼ変わりません。このように全身の骨とあまり変わらないのに、全身の骨と違う役割を持っている骨は「歯槽骨」だけなのです。

歯槽骨も骨代謝をする

歯を作り、それを顎の骨とつないでいる歯槽骨も全身の骨と同じく骨代謝をしています。歯の矯正はこれを利用して行われているのです。歯はもとより歯槽骨との間に「歯根膜」というハンモックのような軟らかい組織を挟んでいるため、これにより上から力が加わるとほんの少し動きます。

しかしそれは位置を変えることなく、その場にとどまり、ただ揺れ動いているような状態です。つまり歯は、横から力を加えるとその位置を動かすことができるのです。その具体的なメカニズムは、歯を動かしたい方向へ力を加えることで押される部分が骨吸収をし、それによりできた隙間には骨形成により新たに骨が作られます。

これを繰り返していくことで少しずつ歯を移動させているのが矯正の仕組みなのです。また矯正の治療期間が半年から1年、2年と長くかかってしまうのは、前述のように骨代謝のサイクルがスピーディに行われていないからです。

矯正期間は歯を動かす力を強くしたり、歯に長く力を加えたりすることで短くできることもありますが、それでも2ヶ月、3ヶ月ずつほどしか変わりません。また歯槽骨の状態も人によってそれぞれ個人差があるため、それにより矯正期間も短くなったり長くなったりすることがあります。

矯正と骨粗鬆症
矯正と骨粗鬆症

成人矯正をする方で、注意が必要となるのが「骨粗鬆症」になっている方です。「骨粗鬆症」は前述のように骨吸収と骨形成のバランスが悪くなり、骨形成が骨吸収よりも行われなくなってしまったことで骨量が減少し骨折をしやすくなる疾患です。そう聞くと矯正とはあまり関係がないように思われるかもしれませんが、実は非常に関係があるのです。

歯の矯正は歯槽骨の骨代謝を利用しているように、矯正をするためには骨吸収と骨形成が正常に行われていることが前提となります。「骨粗鬆症」という診断を受けたということは、骨代謝が正常に行われていないということを意味します。よって歯の矯正治療にも不向きということになってくるのです。

しかしあまり歯に力を加えることなく、ゆっくり慎重に矯正することで時間はかかるものの矯正治療をすることはできます。しかし「骨粗鬆症」の治療薬であるビスフォスフォネート系薬剤を長期間使用しているという方は、特に注意が必要です。

ビスフォスフォネート系薬剤は、その副作用により歯周組織から顎骨への感染リスクが高くなるため、歯科治療に制限が出るからです。場合によっては矯正治療が難しくなる可能性があるほか、矯正をする場合は薬剤の使用を中止する必要が出てしまうこともあります。

またステロイド系薬剤の副作用で「骨粗鬆症」になってしまった方も矯正治療はあまりおすすめできません。「骨粗鬆症」の患者はそのほとんどが女性であり、また高齢の方が多いということから、高齢の女性の方は特に注意が必要となるでしょう。

患者に求められる矯正治療への理解

現在の矯正治療は、痛みを感じにくく目立たないマウスピース矯正が主流となってきつつあります。マウスピース矯正は従来のワイヤー矯正に比べ、治療による負担が軽くなりますが、それにより治療期間が長くなります。これはメリットでもありデメリットでもあるため、よく理解してからマウスピース矯正を始めるようにしましょう。

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