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矯正歯科
2017.01.1

長期的な矯正が必要になる前に歯並びを改善するMFT(口腔筋機能療法)も試してみよう

はじめに

みなさんは、どうして歯並びが悪くなってしまうものなのかを考えたことはあるでしょうか。

昔に比べて矯正治療が必要な子供たちが増えてきている傾向にある現代、その大きな原因は食文化の変化や正しい食育が周知されていないことにあると言われてきました。確かに昨今では、噛む力を必要としない食べ物も市場に多く広まってきていますし、矯正をしないために行う食育などといったものは基本的に広く行われてはいません。

口腔筋機能療法で歯並び改善

歯並びを悪くしている原因が食育や食生活だけと限らないということは、実はあまり知られていません。その理由は歯並びを悪くする要因のひとつに舌の悪癖や口の周りの筋肉の低下などもあげられるからです。普通なら自身の舌に悪い癖があることや口の筋肉が正しく使われていないことなどに気づくことはありませんし、そのことを指摘してくれる人もあまりいません。

この現状を踏まえ、今回は、矯正を必要とせずに歯並びを改善できるMFT(口腔筋機能療法)についてご紹介いたします。

まずはセルフチェックを
まずはセルフチェックを

良い歯並びには正しい舌の動きや口の周りの筋肉の機能が必要であるということはあまり知られていないことです。正しい舌の動きや口の周りの筋肉の動きとは、食事をしている時、会話をしている時、何もしていない時などに行われている正しい動作を指します。これは無意識のうちに誤った動きや癖がついてしまうことで機能が落ちてしまい、それが顎の骨や歯に影響し不正な歯並びへとつながっていくのです。

<自分でできる口腔内チェック方法>
舌の異常な動きや口の周りの筋肉の低下は、自分自身で確認することができます。ここでその方法についてご紹介いたします。チェックの際は鏡を見ながら確認したり、普段無意識でやっていることを観察してみたりしましょう。

まずは舌の状態についてです。「食事や会話などをしていない時の舌は、下の前歯に当たっている、もしくは歯と歯の間を押している」「口を開けて舌を見ると、舌の周りにデコボコの跡がついている」「舌の先端を上顎につけようとしてもつけられない」「飲み込む動作をする際に舌が歯と歯の間を押している」「飲み物を飲む際に前歯で舌を噛む、あるいは歯と歯の間から出てしまう」「さ行、た行を発音する時に舌が前に突出する」このなかからひとつでも該当するものはあるでしょうか。

次に口の状態についてです。「口を閉じて鼻で呼吸をすると苦しい」「気を抜くと口が開いた状態になる」「口を閉じると下顎にしわができる」「飲み物を飲んでいる時に唇に力が入る」「下唇を噛んでしまう」以上です。何か心当たりがあるものはあったでしょうか。何かひとつでも該当することがあれば、このあとにご紹介するMFT(口腔筋機能療法)をぜひ実践してみてください。

MFTについて

MFT(口腔筋機能療法)は矯正治療とともに行われている舌の動きや口の周りの筋肉のトレーニングです。その目的は矯正の効果をあげることと、矯正期間を短くすること、矯正後の歯並びを後戻りしないようにするため、不正な歯並びの再発などさまざまです。

また、矯正治療を始める前にMFT(口腔筋機能療法)を行うことで、歯並びが改善されることもあります。それほど舌の動きや口の周りの筋肉の機能は、歯並びに深く関わっているということです。そのため、これから矯正をすることを考えている方などもぜひこのトレーニングを行ってみて下さい。

まずは舌のトレーニングです。はじめに舌を正しい位置に置くためのトレーニングである『スポットポジション』『ポッピング』『ポスチャー』についてご紹介します。

<スポットポジション>
『スポットポジション』は、食事や会話をしていない時の舌の位置を決めるトレーニングです。上の前歯の後ろの歯肉が膨らんでいるところがあり、そのすぐ後ろにスティックを3秒ほど当てます。その後スティックを離し、スティックで触れていた場所に舌先を同じく3秒ほど押し当てます。またこの時に舌は丸めず尖らせてください。同じことを5回ほど繰り返しましょう。

<ポッピング>
次の『ポッピング』は『スポットポジション』などを行う時に舌を上に持ち上げるトレーニングです。舌を全体的に上顎へ押し当て、さらに口を大きく開き舌の裏のひだを伸ばします。この時、舌の先端は先程の『スポットポジション』で決めた定位置にあるようにし、舌を上顎に押し当てた時は歯の内側に収まるようにしましょう。その後、舌を勢いよく下に下げ「ポン」といった音を立てましょう。この時舌が全体的に上顎についていないと小さな音しかしません。これを10回ほど繰り返しますが、あまり力みすぎないよう適度な力で行いましょう。

<ポスチャー>
そして『ポスチャー』では、舌を上顎につけておくことを習慣づけるためのトレーニングを行います。ストローを上の犬歯(糸切り歯)の後ろで噛み、唇は軽く閉じた状態で舌を上顎に押し当てます。この時舌の先端は『スポットポジション』で決めた定位置にあるようにしましょう。この状態を5分間維持します。

以上のトレーニングにより舌を使っていない時の悪い癖をなくし、舌の正しい位置を習慣づけることができます。次は正しい飲み込みの動作を行う時のトレーニングである『スラープ(アンド)スワロー』についてご紹介します。

<スラープ(アンド)スワロー>
まず『ポスチャー』のトレーニングで行ったことを同様に行い準備しておきます。この時、唇を開いた状態で歯を軽く噛み合わせます。そして口角の隙間から奥歯の方へスプレーなどで水を噴きかけ、その水を吸い込み口の奥へと溜めていき、ある程度溜まったら奥歯を噛んだ状態で飲み込みます。この動作を5回ほど繰り返しましょう。

本来飲み込みを行う時は唇を閉じていますが、この練習では唇を開いた状態で行います。そのため飲み込みを行っている時に舌がちゃんと『スポットポジション』で決めた場所にあるかどうかを歯の隙間から観察することができます。

<バイト>
最後に口の周りにある筋肉のトレーニングである『バイト』についてご紹介します。このトレーニングでは、ちゃんと奥歯を使った食事ができているか、左右均等に噛む習慣ができているかをチェックすることもできます。

まず両手を顔のエラ部分に当て、奥歯を強く噛みます。この時、思い切りよく噛んだりせずにゆっくり力を込めるようにしてギュッと噛むようにしましょう。次に手をこめかみへと移動させ、同じく奥歯を強く噛みます。そして最後に耳の上に手を移動させ、奥歯を強く噛みましょう。

この動作をゆっくりと5回繰り返し、さらにその動作を行っている時にそれぞれ手で触れている部分の筋肉が固く緊張するのを感じているかがポイントです。もしあまり筋肉が固くならないようであれば食事の時に奥歯を使う心がけをし、またガムやグミなどを噛んで筋肉を使うようにするのも良いです。また左右で筋肉の固さが違う場合は、固さが弱い方の歯で行うようにしましょう。

ただし、やりすぎてしまうと顎関節症になってしまうこともあるため、ほどほどに行うよう注意しましょう。以上の5つのトレーニングを最短で2時間おきに1日2セット行い、最低でも2週間継続することが大切です。これはトレーニングのなかでも基礎に相当するものであり、このほかにも段階ごとのトレーニングがあります。関心のある方や、より詳しいトレーニングが知りたい方はインターネットの検索で調べることができます。またこのトレーニングを行いながらちゃんと矯正をしたいという場合は、矯正とMFT(口腔筋機能療法)をセットで行っている歯科医院を探し治療を受けるようにしましょう。

幼少期から行うべきMFT
幼少期から行うべきMFT

既に歯の生え替わりが終わり、骨格の成長も止まった成人の場合はMFT(口腔筋機能療法)を行っても大きな変化を得ることは難しいですが、幼少期の頃から行うと大きな効果を発揮します。毎日トレーニングを行うことで正常な口腔筋機能を鍛え、綺麗な歯並びにつながります。

矯正を必要としない歯並びや噛み合わせが得られるように、今日からでも親子で一緒に始めてみてはいかがでしょうか。

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