矯正歯科 コラム
トップページ > コラム > 矯正歯科 > 歯並びが一見きれいに見える上下顎前突も矯正が必要な理由
-->
矯正歯科
2017.03.26

歯並びが一見きれいに見える上下顎前突も矯正が必要な理由

はじめに

みなさんは『バードフェイス』というものを聞いたことはありますか。日常的にはあまり耳にすることのない言葉だと思いますが、この『バードフェイス』とはある歯並びの特徴によりまるで「鳥の顔」のように見えるためこう呼ばれています。

しかし、ただ「鳥の顔」に見えるだけではありません。この『バードフェイス』と呼ばれる歯並びにはさまざまな弊害があるのです。また一見歯並びを見ただけでは問題があるようには見えないため、なかなか矯正が必要と考えることができない厄介な歯並びでもあります。よって今回は、この『バードフェイス』と呼ばれる『上下顎前突』という歯並びについてご紹介いたします。

上下顎前突について

『バードフェイス』とは、顔を横から見ると口元が鳥のくちばしのように突き出して見えることからこのように呼ばれるようになりました。その原因は『上下顎前突』と呼ばれる歯並びにあります。

『上下顎前突』は顔を正面から見ても気づかない上に、歯並びもきれいに並んでいるように見えることがあるため、見た目からでは異常とは思われにくい症例です。そのため『上下顎前突』は自身がそうであると気づきにくい上に、気づいていてもあまり矯正を必要と感じないことが多いのです。

しかし『上下顎前突』は『バードフェイス』と呼ばれるかたわらで、症状が著しいと見た目が「チンパンジーの口元」のように見えることもあります。この場合においては『上下顎前突』をコンプレックスに感じる方もいるようであり、矯正を必要とすることがあるようです。またこの『上下顎前突』は、歯の大きさと顎の骨格の大きさとのバランスが悪くなってしまったことがひとつの原因となっています。よって同じことが原因でなりやすい「叢生(そうせい)」という歯並びを伴っていることもケースとしてあります。

「叢生」とは「乱ぐい歯」や「八重歯」といった歯がデコボコに並んでいるものであり、見るからに歯の見た目が悪いことから矯正を考えるきっかけになりやすい歯並びです。「叢生」は十分な歯みがきがしづらく、虫歯や歯周病のリスクを高めてしまうため積極的に矯正をするべき症例です。

よってこれを伴った『上下顎前突』になっている方は自身の歯並びが異常であると気づきやすく、矯正が必要であると考えることができると言えます。しかし、自身が『上下顎前突』であるかどうか疑わしいものの判断が難しい、と悩んでいる方は、一度矯正歯科に相談してみると良いかもしれません。

上下顎前突の影響
上下顎前突の影響

『上下顎前突』には意外なことにさまざまな悪影響が潜んでいます。人によってはあまり自覚症状がない方もいれば、既に症状として表れている方もいるかと思われます。ここで『上下顎前突』による影響についてご紹介しますので、ぜひチェック項目として確認してみて下さい。

<口呼吸>
『上下顎前突』は上下の前歯の先端が外側に傾いた状態であるため、唇周辺の顔の皮膚を外側に圧迫しています。唇はもともと力を入れなくても自然と閉じていられることが正常な状態であり、これが『上下顎前突』の場合はできない状態であると言えるのです。よって唇を閉じていようとすると口元の筋肉を使わなくてはいけず、それにより口元が緊張状態になり、顎に梅干のようなシワができることが『上下顎前突』の特徴です。

これにより唇は力を入れていないと口を閉じていられず、気を抜くと口が自然と開いた状態になってしまうため無意識に「口呼吸」をしてしまうようになります。「口呼吸」をすると口のなかが乾燥状態になり、唾液も減少することで口内の菌が増殖し、歯肉炎にもなりやすくなります。そのため虫歯と歯周病のリスクも高くなり、風邪やインフルエンザといった病気にもなりやすくなると言えます。

また「口呼吸」は特に寝ている間に行われていることが多く、就寝時の「口呼吸」が続くと将来的に「睡眠時無呼吸症候群」へとつながる可能性もあります。

<顎関節症のリスク>
『上下顎前突』は前歯だけが唇に向かって傾いている状態と、顎の骨格そのものが変形し『上下顎前突』になっている状態とがあります。もし後者の場合、上下の顎が従来のあるべきバランスを失った状態であるため「顎関節症」のリスクを高める危険性があります。

「顎関節症」とは顎を動かしたり大きな口を開けたりすると耳のすぐ横にある顎の関節が痛みを訴えたり、思うように口が開けられなくなってしまう症状です。「顎関節症」は一時的な症状で治まる場合もあれば、何度も症状が出たり治まったりを繰り返すこともあります。また「顎関節症」を改善する根本的な治療法はなく、なるべく顎関節に負担をかけない食事をしたり、症状をやわらげるマッサージやストレッチを行うほかありません。もし「顎関節症」の自覚症状がある方や、「顎関節症」を何度も繰り返しているという方は一度歯並びの検査をされてみると良いかもしれません。

<頭痛、肩こり>
歯の噛み合わせと体の調子はつながっていることがあります。まずひとつは「頭痛」です。「頭痛」には非常に多くのタイプがあると言われておりますが、数ある「頭痛」のなかでも噛み合わせと関連しているのが「緊張型頭痛」です。「緊張型頭痛」とは「慢性頭痛」のひとつに分類されるものであり、顔の周辺の筋肉が異常に緊張し、凝り固まった状態により引き起こされるものです。内科や脳神経外科などで診察してもらったにも関わらず原因がわからないと診断されてしまった「頭痛」は、このタイプが多いとされています。

口の周りの筋肉は顔全体の筋肉とつながっており、『上下顎前突』のように噛み合わせのバランスが悪くなるとその影響は顔全体の筋肉にも及びます。そのため正常ではない噛み合わせが原因となり「頭痛」に悩まされるといったこともあるのです。

また肩こりも同じ理由により引き起こされている可能性があります。下顎と首、肩の筋肉はつながっているため、噛み合わせのバランスが悪い状態で食生活を送り続けると首の筋肉を酷使してしまうことになり、肩こりにつながることがあります。噛み合わせは体の重心とつながっており、体の重心は体の姿勢につながります。そのため噛み合わせを改善することで肩こりが改善される可能性は十分あります。

噛み合わせの不思議
噛み合わせの不思議

気づきにくい歯並びであるにも関わらず、体のあらゆることに影響する『上下顎前突』。人によってその影響は少しずつ異なりますが、自身の歯並びが気になっており、かつ体の不調が続いている方は矯正歯科に相談してみると良いかもしれません。

<サイト運営会社>
株式会社デンタルプロモーション