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矯正歯科
2017.05.1

歯科矯正中に妊娠発覚!?治療は継続可能?気を付ける事とは

はじめに

成人矯正をされている社会人の方は、そのほとんどが20代から30代の女性です。そのため、これから歯並びの矯正を考えている女性、もしくは実際に矯正をしている女性が必ず考えるであろう問題が妊娠中の矯正です。

妊娠をすることで矯正にどういった影響が出るのか、あるいは矯正をしていることで妊娠にどう影響するのかなど、心配されている方は決して少なくないことでしょう。そこで今回は、矯正治療中に妊娠していることがわかった場合どのような対処をすればいいのか。また、気を付けることはどういったことか。そして妊娠中でも矯正治療を始めることは可能かどうかなど、矯正と妊娠に関するさまざまな疑問についてお答えしていこうと思います。

気をつけなければいけないこと
気をつけなければいけないこと

矯正治療中に妊娠がわかった場合、おそらく多くの方が治療の中断を考えられるかと思います。妊娠をすると体調や体質に変化が表れ、それに伴い日常生活のさまざまなことが気がかりになってしまいます。特に第一子を妊娠された方は初めてのことにデリケートになりやすいため、矯正治療を中止しようかと思われるかと思います。

しかし、矯正治療も気を付けることを守れば妊娠中でも継続することができます。ここでは妊娠中に気をつけるべきポイントについてご紹介します。

<歯みがき>
まず第一に気を付けることは歯みがきです。妊娠中は虫歯と歯周病のリスクがあがってしまうため、予防対策のための歯みがきが欠かせません。しかし妊娠初期はつわりによる体調不良で歯ブラシを口に入れることが難しくなってしまうため、妊娠期のあいだに虫歯や歯周病になってしまうケースが多いものです。

その場合、ブラシのヘッドが小さい歯ブラシに変えたり、体調が良い時に念入りに歯を磨いたりすると良いでしょう。また歯みがきができなくても、食事のあとに口をゆすぐことで歯についた食べ物の食べかすを洗い流したり、キシリトールガムを噛んだりすると良いでしょう。洗口液やうがい薬を使うのも効果的です。それにより虫歯菌の繁殖をある程度抑えることができ、口臭の抑制にもつながります。

<歯のクリーニング>
次に気を付けることは、定期的に歯科医院で歯のクリーニングを受けることです。自分自身の歯みがきだけではやはり磨ききれない部分が出てしまうため、自分では磨くことができないところをプロによる徹底したクリーニングできれいにしてもらうのです。妊娠中は女性ホルモンがたくさん分泌されるため、その影響により女性ホルモンを好む歯周病の原因菌が活発になり、歯周病にかかるリスクが高くなってしまいます。また体調によってはしっかりとした歯みがきが難しくなることもあるため、よりプロのクリーニングは必要になります。

重要なのは、クリーニングをするのは気が向いた時ではなく、必ず決まった期間にクリーニングを行うことです。2、3週間に1回、もしくは1ヶ月に1回といったようにペースを決めることで、プラークや歯石がつきにくい環境を維持するためです。決まった間隔でクリーニングを行っても汚れが多かったり歯肉炎などになってしまう場合は、クリーニングに通う間隔を少しずつ狭めてみましょう。

<矯正を中断する場合>
妊娠中でも矯正治療を継続する方もいれば、やはりある時期にさしかかって矯正を中断する方もいます。その時期とは出産前後の期間です。出産の時期が近くなると、出産に専念するために治療を一時休むことを希望する方は少なくありません。そうするとやはり矯正装置を外すことになりますが、装置を外すと歯は矯正をする前の位置に戻ろうとしてしまいます。そのため、矯正を休んでいる間は歯が動かないように保定を行います。

保定とは読んで字のごとく、現在の歯の位置を固定して保つことであり、そうすることで矯正を休んでも治療のやりなおしになることはなく、また途中から再開することができます。そのため出産を終えるまで矯正を続けることも可能であり、途中で休むことも可能なため、自分自身の希望で治療の継続を決めることができるのです。

矯正前に行うこと

妊娠をしてしまっているものの、これから矯正治療を始めたいと考えられている方に、矯正を始める前に行うことについてご紹介します。それらは矯正をする上では欠かせないことですが、なかには妊娠中の女性にはあまり推奨できないこともあります。よってあらかじめそういったことを理解した上であらためて矯正をするべきかどうかを考えてみてはいかがでしょう。

<レントゲン検査>
矯正治療で欠かせないのがレントゲン検査です。矯正をする上で、表面には見えてない歯ぐきの下の歯の状態を把握することはとても重要なことです。また正確に矯正をするためには歯並びと上下の顎の形や状態なども把握しなくてはいけません。しかし、レントゲン検査をするということは微量でも放射線を浴びてしまうことになります。

ちなみに歯科で使用されるCT(3Dレントゲン)で1度撮影をした場合に浴びる放射線量は、0.03ミリシーベルト程度です。この数値は国際放射線防護委員会が理想とする人体にも影響のない被ばく量である1ミリシーベルトの30分の1程度であり、非常に微量の放射線であることがわかります。またレントゲン撮影を行う際は必ず放射線を吸収するエプロンを装着することが義務付けられているため、CTによる放射線の影響はほぼないと言っていいでしょう。

しかし妊娠中の女性はデリケート状態になりやすく、僅かな放射線でも母体と胎児への影響を心配される方が多いものです。医師もそのことを理解しているため、妊娠中の方のレントゲンの使用には消極的であると言えます。このことから妊娠しているとわかっている状況で矯正を始めることは難しい可能性もあります。

<歯周病、虫歯の治療>
矯正治療を始める前には必ず虫歯と歯周病のチェックおよび治療を行います。虫歯や歯周病がある状態で矯正を始めると、矯正装置の影響で症状が進行してしまうおそれがあるためです。また歯周病にかかった状態で矯正をすると、時間の経過とともに歯ぐきが下がってしまうおそれがあり、将来的に歯が抜けやすくなってしまうリスクもあります。

このことから虫歯と歯周病の治療はしっかり行われてから矯正が始まるのですが、妊娠中の女性は歯周病になりやすいことがわかっています。よって妊娠中の方は歯周病のコントロールが難しい場合も想定でき、そういった状況で矯正をはじめると歯周病が進行するおそれがあると考える医師は少なくありません。そういった理由から妊娠中の矯正治療はあまり推奨されない可能性もあります。

また妊娠中は虫歯にもかかりやすいため、やはり矯正中に虫歯が進行してしまうことを考え、治療を推奨しない医師もいます。そういったことから矯正を始めることが難しいことも考えられます。

妊娠をしている時の矯正は難しい
妊娠をしている時の矯正は難しい

このように、妊娠中における体調の理由や、妊娠中の女性に対する医師の気遣いなどから妊娠中の矯正治療には何かと難しいことが多くなってしまうことが想定されます。矯正に積極的なことには何も問題はありませんが、さまざまなリスクを想定すると無事に出産を終えてからの矯正を推奨するところが多いかと思われます。

しかしすべての矯正歯科が妊娠中の矯正に消極的なわけではなく、妊娠中の矯正のケースに対応ができる歯科医院であれば矯正は可能かもしれません。ぜひ自分自身の希望と医師の推奨が合うところを見つけ、治療の相談をされてみてはいかがでしょうか。

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