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矯正歯科
2017.06.27

歯科矯正治療に必要な丈夫な歯|栄養と歯の関係について

はじめに

歯列矯正を行う上で大切なことは、「歯が丈夫で健康なこと」です。せっかく矯正を行っても、栄養不足の歯では思うように動かない場合があり、良い結果が得られない事態が生じてしまうことも考えられます。今回は栄養と歯の関係について考察してみます。

丈夫な歯は栄養バランスの取れた食事から

わたしたちの健康は、栄養バランスの取れた食生活から作られます。同じように、丈夫な歯もまんべんなく色々なものを食べて必要な栄養素を摂取することにより作られます。幼い頃からよく噛み、栄養バランスの取れた食事を摂ることで丈夫な歯や顎の骨の発達を促すことが出来るのです。まずはバランスの取れた食事で、健康な歯を作ることが大切です。では、栄養バランスが崩れると、歯や口腔内にどんな影響が起きてしまうのでしょうか。

栄養不足の歯は、歯のトラブルの元

栄養不足の歯は、口腔内に様々なトラブルを引き起こすと言われています。虫歯や歯周病、口内炎、抜歯後の経過が良くないなどのトラブルの原因の一つに歯の栄養不足が考えられます。また栄養バランスが崩れると、唾液不足の原因にもなってしまいます。唾液不足は消化不良などの他に、味覚に変化が起きる、細菌が繫殖しやすくなる、口臭の原因になるなどの不快症状を引き起こします。そしてこのような状態の歯では、歯列矯正を行っても、歯が動きにくいまたは動かないなど治療に影響が及んでしまう場合があります。

丈夫な歯をつくるために必要な栄養素とは
丈夫な歯をつくるために必要な栄養素とは

では丈夫で健康な歯を作るために必要な栄養素とはどういったものでしょうか。健康な歯や口腔内を作る栄養素とそれらを含む食品を挙げてみます。

■カルシウム・リン
これらは歯を強くし、歯の再石灰化を促します。カルシウムは強い骨を作るために欠かせない栄養素です。体のカルシウムの99%は骨と歯に含まれており、カルシウムをたくさん摂ることで、丈夫で強い歯を作り出します。またリンは、歯の再石灰化に欠かせません。口の中が酸性に傾くことで歯の表面が溶け出しますが、唾液の成分に含まれるリンが、歯の再石灰化を促します。つまりリンを積極的に摂ることで、歯の再石灰化を助け、虫歯への進行を抑制します。
多く含む食材:小魚、牛乳・チーズなどの乳製品、干しえび、小松菜、ひじきなど

■たんぱく質
たんぱく質は、脳の発達や体の成長をはじめとした体づくりに非常に大きな役割を果たす、とても大切な栄養素です。口の中におけるたんぱく質の役割は、歯の土台となる歯ぐきを作り出すことです。家で例えると、柱を支える土台です。土台である歯ぐきが健康であってこそ、丈夫な歯を支えることができます。なおたんぱく質が不足すると、唾液分泌の減少(ドライマウス)などの症状が引き起こされます。
多く含む食材:卵、肉、魚、大豆および大豆製品、牛乳などの乳製品

■ビタミンA
歯の表面は、硬いエナメル質で覆われています。このエナメル質を強化する栄養素がビタミンAです。ビタミンAを摂取することで、歯のエナメル質が強くなり、虫歯になりにくい歯を作り出します。特に幼少期における歯胚(歯のもと)の形成に欠かせないため、小さいうちから積極的に摂取する必要があります。不足すると歯の成長が遅れ、エナメル質の形成に影響が出てしまう恐れがあります。
多く含む食材:うなぎ、緑黄色野菜、卵、チーズ

■ビタミンD
摂取したカルシウムを骨や歯に送り込むことで、歯を丈夫にします。この働きを促す栄養素がビタミンDです。強い歯を作るために欠かせない栄養素のひとつです。
多く含む食材:魚介類、きのこ類

■ビタミンC
エナメル質の内部にある象牙質を形成する役割がビタミンCです。不足すると、象牙芽細胞と呼ばれる組織に影響し、完全に形成されないと言われています。また健康な歯ぐきを形成する役割も果たし、抜歯後や切開後などの歯ぐきの傷の治りを早めます。
多く含む食材:オレンジ、ブロッコリー、じゃがいもなど

その他カルシウムの吸収を助け、再石灰化を促すマグネシウムなども強く丈夫な歯に欠かせない栄養素の1つです。

矯正治療を行うなら、まず歯を強くする

歯並びを整える歯列矯正は、矯正器具を装着し、歯を少しずつ動かしながら整えていきます。少し難しい話ですが、矯正治療で「歯を動かす」とは、矯正の力がかかることで、歯根膜(歯の根の周りにある薄い膜)が引っ張られたり縮んだりすることで歯の移動を行うことを意味します。引っ張られて隙間ができたところには新しい骨が作られ、狭くなったほうは骨が溶けることでゆっくりと歯が移動していくのです。このことからわかるように、引っ張られて隙間がつくられた箇所に新しい骨を作るためには、歯に栄養が行き届いていないといけません。つまり栄養不足の歯では、いくら装置の力で歯を引っ張っても動かない場合があるのです。

過度なダイエットや偏食は禁物!
過度なダイエットや偏食は禁物!

例えば痩せて綺麗になりたいなど、外見を美しくするために過度なダイエットを行う人もいらっしゃいます。しかし、ただ食事を抜く、またカロリーの低いものばかり食べるダイエットでは栄養が偏ってしまい、綺麗な体を作ることができません。

そして矯正にも同じことが言えるのです。歯並びを美しくしたいと思っても、偏った食事を続けていると歯が思うように動かない可能性が高くなり、満足のいく結果が得られないことがあります。また栄養不足の歯は、虫歯や歯周病などの原因にもなります。矯正治療を成功させるためにはまず栄養バランスを考えた食生活を送ることが第一です。

また栄養バランスを考えた食事を取ることは、よく噛むことにも繋がります。よく噛むことで唾液の分泌を促し、食べ物の消化を良くします。また唾液をたくさん出すことで歯の再石灰化を促し、虫歯菌などの繁殖を抑えることができます。矯正治療中は虫歯リスクが高まるため、歯磨きだけでなく食生活も意識することが大切です。

よく噛むことは、顎の骨の発達にも大きく影響します。間食に固めのものや牛乳などの乳製品、小魚などを摂ることで、強くて丈夫な歯を作り出すだけでなく、体の健康バランスも整えてくれます。スナック菓子や甘いジュースなどを避け、カルシウムやビタミンを豊富に含んだものを積極的に取り入れると良いでしょう。

歯と体の健康のためにも、バランスの取れた食生活を

このように、歯にも栄養不足というものが存在することをお話しました。歯列矯正を成功させるためには、まず歯を健康な状態にしておくことが大切です。食に意識を向けることで歯に対するモチベーションが上がり、より健康的な生活を送ることができるのではないでしょうか。

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