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矯正歯科
2017.08.14

歯科治療中はお酒はNG?避けるべき治療とその理由

はじめに

酒は百薬の長という言葉がありますが、こと歯科治療に関してはそうとも限りません。なぜなら治療中の飲酒によって治るどころか、症状が悪化し逆効果になる場合もあるからです。実際に歯科治療で歯科医院に通っている時に歯科医師から、治療後のお酒は控えるようにと言われたことのある人も少なくないはずです。矯正治療も含めて、なぜ歯科治療中にお酒を避けなければいけないのでしょうか。


歯科治療中のお酒はなぜいけない?
歯科治療中のお酒はなぜいけない?

歯科医師から治療中の飲酒は控えるようにという指示は、治療が続いている期間、例えば数週間や数か月にわたって一滴もお酒を飲んではいけないという訳ではありません。今後の歯科治療に影響がないように、特に痛みがある時や、歯科医院に言った当日などは飲酒しないでほしい、という意味です。しかしどうして飲酒がいけないのでしょうか。

■治りが遅くなる
例えば多くの歯科医院では抜歯をした日、患者に抜歯後の注意事項としてお酒を控えるようにと説明されます。それは傷口から菌が侵入してしまうと治りが遅くなりやすいからです。また飲酒によって血管が拡張され、血の流れが良くなりすぎて抜歯した部分から再び出血しやすくなって、抜歯した部分の治りが遅くなるという理由もあります。

抜歯した部分の治りが早いことは、抜いた後の止血が早いことと関係があります。大抵は抜歯した後、ある程度出血が止まったのを歯科医師が確認してから患者に帰宅してもらうのですが、帰宅後にじわじわと出血してくることもよくあります。

もし患者が帰宅後に飲酒してしまうと、せっかく止まった血がまた歯を抜いた部分から流れてきて、その部分の治りは遅くなります。治療した歯の治りが遅くなるのはまず患者にとっても苦痛ですし、歯科医師もなるべく早く歯を治せるようにと治療の計画を立てているので、早く治るように心がけましょう。

■薬による異常な反応がでる
個人差がありますが、薬を飲んでいる場合は飲酒によって湿疹がでたり異常反応がでたりする可能性があります。抜歯後はたいてい痛み止めと抗生物質(化膿止め)の二種類の薬が歯科医院から出されます。抗生物質は抜歯したその日から飲み始めるので、抜歯当日に飲酒してしまうと人によって異常な反応が出てもおかしくありません。

■虫歯が痛くなる
抜歯だけでなく、虫歯の治療中もお酒は控えた方が良いでしょう。虫歯が痛くなっている時は特に気を付けた方が良いでしょう。虫歯が進んでいる歯は歯の神経に細菌が感染して炎症を起こしている状態です。歯の神経の中にも細い血管は走っていて、神経と血管は絡み合っているので、もしお酒を飲むと血圧は高まり血管は拡張して、神経を圧迫します。

歯はまるで密室状態のように閉じ込められた狭い空間なので、その中でこのようなことが起こると激痛が走り、耐え難い痛みが生じます。お酒を飲んで痛みを和らげようと思っても全く痛みはおさまらず、むしろますます痛くなってしまうのです。

■虫歯のリスクを高める
これは飲むお酒の種類にもよるのですが、お酒に含まれる糖分により虫歯になるリスクが高める可能性があります。お酒は作り方で分けて二種類、醸造酒と蒸留酒があります。醸造酒にはビール、ワイン、日本酒などがあり、これらは果実などの糖分を発酵させて造るので虫歯のリスクはあまり高くありません。

しかしワインは酸性度が高く、着色もしやすいので、虫歯のリスクは低くても飲みすぎは控えた方が良いでしょう。もう一方の蒸留酒には焼酎、ブランデー、ウイスキーなどです。これらも糖分が少なめなので虫歯のリスクは低めですが、ハイボールなどジュースや炭酸で割ったお酒は注意が必要です。ジュースや炭酸に含まれる糖分が追加されるため、虫歯のリスクが高くなります。

お酒で歯磨きがおろそかになりがち

お花見、歓送迎会などの席でお酒を飲み過ぎた時に、家に帰っても歯を磨くのを忘れてそのまま眠ってしまった、という経験をしたことのある人は少なくないと思います。寝る前の歯磨きは欠かさないように、とはよく言われていますが、それは口の中に虫歯や歯周病の原因菌が多く住み着いているからです。

口の中の細菌が一日のうちで最も活動するのが夜寝ている時なので、夜寝る前の歯磨きは非常に大切なのです。お酒の中には少なからず糖分が含まれていて、甘くないお酒もそうです。お酒を飲んでも歯磨きをしないで糖分が口の中に残ったままでは、さらに虫歯のリスクは高くなります。

歯科矯正中にもお酒には注意
歯科矯正中にもお酒には注意

矯正治療は、虫歯の治療や抜歯をする訳ではないので、治療中にお酒を飲んでも構わないのではないかと感じるかもしれません。確かに矯正の治療内容は通常の治療と異なる部分が多いので、治療中でもお酒を飲んだことによる出血や痛みなどの症状はほとんど出ないでしょう。ですが矯正中は普段にも増して歯磨きに気を付けてほしいので、飲酒にも注意してほしいという点は同じです。

お酒に関して、矯正中に特に気を付けておいてほしいのは、お酒そのものがもつ虫歯のリスクの高さや、お酒によって歯磨きをしなくなることがあるなどです。もし口の中に矯正装置が入っていると、その矯正装置のまわりを磨き上げていくのはとてもやりにくく難しいので、それだけで虫歯のリスクをかなり高くしてしまっているのです。

矯正中は、歯科衛生士などから矯正中の歯磨きのしかたについて指導を受ける必要があるのはそのためです。矯正装置が入った状態で、仮に糖分の含まれているお酒を頻繁に飲んでいる、ましてやお酒を飲んだせいで歯磨きをしなかったなどはとても危険です。

もし痛みも何もなく虫歯は大丈夫だろうと思っていても、矯正装置を外したら中で虫歯になってしまっていた、という結果になりかねません。矯正治療中の人は、矯正中は歯磨きの重要性が高まるのでお酒にも注意が必要ということを忘れないようにしましょう。

まとめ

矯正に限らず、治療中の過度の飲酒は避けるべきという点は歯科のどの分野でも共通する大事な注意点です。お酒を飲み過ぎると治療した部分の治り具合や今後の治療の進行具合にも影響するなど、様々な弊害をもたらします。お酒の飲み過ぎには注意しながら、より良い口の中になり健康的な体をつくることを目指していきましょう。

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