矯正歯科 コラム
トップページ > コラム > 矯正歯科 > 咀嚼障害と歯並びの関係|歯列矯正が有効な理由
-->
矯正歯科
2017.09.16

咀嚼障害と歯並びの関係|歯列矯正が有効な理由

はじめに

「咀嚼障害そしゃくしょうがい)」という言葉をご存知でしょうか。お口に関する障害を表しており、発音や噛むことの困難度を表した等級も定められています。

実はこの咀嚼障害は、生まれつきや加齢によるものに限らず、歯並びが悪いことによって起こることもあるのです。

今回は咀嚼障害と歯並びの関係性をご紹介しながら、歯列矯正が改善に有効である理由も併せてお話しします。


「咀嚼障害」とは一体どんなものなのでしょうか?
「咀嚼障害」とは一体どんなものなのでしょうか?

あまり聞きなれない「咀嚼障害」という言葉。咀嚼機能に障害が起こるとは、一体どんなことをいうのでしょうか。

■咀嚼(そしゃく)とは何か
お口が歯を使って食べ物を噛み砕く機能のことをを「咀嚼」といいます。咀嚼がしっかりおこなわれることにより、食物が消化吸収することの手助けをします。そのほかにも唾液の分泌を促して自浄作用を助けたり、顎の成長発育のために大切な運動にもなる、お口周辺にとってとても重要な動作のひとつなのです。

■「咀嚼障害」ってどんな障害?
咀嚼するにあたり、正常に噛めず何らかの異常が生じ、噛むことに関する「機能」に障害が生じることがあります。これを「咀嚼障害」と呼んでいます。

たとえば柔らかいものは噛むことができるが、ピーナッツやたくあんなど、噛み応えのある食べ物は噛めなかったり、麺類をすすることができないという方。このように、食べ物によっては十分の食することができないものがあるといったような場合です。

原因はさまざまですが、そのひとつには歯並びの悪さである「不正咬合」が関連しています。

不正咬合のタイプ別 起こりやすい問題と改善策

歯並びが悪いことを歯科用語で「不正咬合」といいます。不正咬合のタイプはさまざまで、それぞれに起こりやすい問題点に違いがあります。どんな歯並びではどのような咀嚼障害が起こりやすいのかの参考にもなりますのでしっかり区別しておきましょう。

■叢生(そうせい)
歯並びが前後にでこぼこしている「乱ぐい歯」や犬歯だけが飛び出している「八重歯」などの歯並びのことをいいます。歯が並ぶスペースが不足することが原因で、歯が正位置に並びきれていないのです。最近では顎の成長が小さく、現代人に多く見られる傾向にあります。

■上顎前突(じょうがくぜんとつ)
上顎の歯が正位置よりも前に飛び出て、下顎が後退している状態でいわゆる「出っ歯」と呼ばれる歯並びです。顎の骨自体が出ている場合と、歯だけが前に出ている場合があります。

唇を自然に閉じることが困難であったり、閉じても歯だけが出てしまうことがあります。また無理に閉じると下あごに梅干しのようなシワができるほど力が入ってしまったり、下唇が上の前歯が常に当たってしまうこともあります。前歯同士が噛み合わないことが多く、食べ物を捕らえることが困難な場合があります。

■下顎前突(かがくぜんとつ)
下顎が上顎よりも前にあり、噛み合わせが逆になってしまっている状態で、「受け口」と呼ばれたりもします。下顎の成長が異常に発達してしまうことが原因で、上顎前突と同様に骨自体が飛び出している場合と歯だけが飛び出している場合があります。前歯が噛み合わないため息が漏れやすく発音しにくかったり、上の歯と嚙み合わないため食物を噛み切ることがほぼできません。

■開口(かいこう)
奥歯で噛んでも前歯が噛めず、上下にすき間ができたままの状態のことをいいます。隙間のせいで発音もしにくく、食物も噛み切ることができません。また、噛み合う歯が少ない分、食べ物を捕らえて噛み切るという動作も全て奥歯にゆだねられるため、奥歯に負担が大きくかかってしまいます。

■空隙歯列(くうげきしれつ)
隣り合った歯と歯の間に空間がある状態のことをいいます。いわゆる「すきっ歯」です。顎が大きい場合や歯が生まれつき少ないなどの場合に起こります。食べ物が挟まりやすく、丁寧に歯を磨かないと汚れが残りやすいため、歯周病に注意する必要があります。

■交差咬合(こうさこうごう)
通常の歯並びは上の歯が下の歯を覆うように生えていますが、逆に噛んでしまっている部分がある場合にこう呼ばれます。奥歯は正位置から逆にずれている場合が多く、顎が歪んでしまう原因になってしまいます。

歯と歯は相対する歯の噛み合う場所が決まっています。交差咬合は一見噛み合っているように見えることもありますが、実は違う位置で噛んでいるため、歯や顎の骨、関節などには日々負担をかけた噛み方をしていることになります。

咀嚼障害と関連する不正咬合
咀嚼障害と関連する不正咬合

先にご紹介したように、不正咬合にはさまざまなタイプがあります。その中でも「咀嚼障害」を引き起こす可能性の高い噛み合わせについて考えてみましょう。

■咀嚼障害を引き起こしやすい不正咬合は?
咀嚼障害はいくつかの段階で表現されます。流動食しか食すことができない一番難しい状況であることだけが咀嚼障害というわけではないのです。ですからある程度は噛めたとしても、噛み合わせが悪いことによって噛む事に不自由を感じることがあるのであれば咀嚼障害と診断されます。

「9級 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの」もしくは「10級 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの」という段階で、特に下顎前突や開口は噛み合わない部分が大きいため、症状も顕著に表れます。他のかみ合わせであっても、正常に噛めていない部分は何かしらの悪影響は起こす可能性はありますので、この限りではありません。

■不正咬合の改善策は?
歯並びが悪い部分は、歯ブラシの毛先が届きにくい場所が多いため汚れが残りやすくなります。そこで虫歯や歯周病になりやすくなるのです。歯ブラシの角度を変えたり、歯ブラシを縦にして当てるなど、工夫して歯みがきするようにしましょう。

また、完全に噛み合っていないことでの弊害は、根本的な歯並びがそのままではどんなに対策をとっても何かしらのリスクは拭えません。歯列矯正を受けることが、もっとも有効な改善方法なのです。

まとめ

咀嚼障害において、原因は歯列との関連性は拭えません。「歯並びを治す」というと、どうしてもきれいに並べるということを想像します。しかし、本来の歯列矯正とは、「正しく噛むことができ、虫歯や歯周病のリスクを最小限にする」ということも加味されての歯列矯正なのです。ですから咀嚼障害を治すためにも、不正咬合によるトラブルを改善するためにも、歯列矯正をすることが一番の改善策になることでしょう。

<サイト運営会社>
株式会社デンタルプロモーション