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矯正歯科
2017.10.10

口腔内を綺麗に保つ|舌磨きと舌苔について

はじめに

口の中を綺麗にすることが大切なのは、なにもむし歯や歯周病の予防に役立つからという理由だけではありません。舌は健康状態を知るバロメーターでもありますが、口の中の衛生管理が出来ているかによっても舌の状態は変化するので、実は口腔内清掃と舌にはとても深い関係があります。特に矯正中の場合は歯磨きが普段よりしにくく口臭が発生しやすくもなるので、歯だけでなく舌にも注意して口腔内清掃をする点を考えてみましょう。


口腔内はこんなに汚かった
口腔内はこんなに汚かった

毎日お風呂に入って身体を洗うように、毎日歯磨きをして口腔内を清潔に保つことはとても大切です。しかし口の中が本当はとても不潔だと知るなら、歯磨きはむしろ身体を洗うよりも重要と言っても過言ではないかもしれません。それほど口の中が汚れているとは思えないかもしれませんが、実際は身体の中で一番汚い場所が口です。なぜなら口はすべての食べ物や飲み物が入って来る最初の入口だからです。

口から肛門まで、人の身体には一本の道とも言える長い管が通っています。中間を構成する胃ではとても強い酸性の胃液により入ってきた物を溶かすことができるので、たくさんの細菌を殺す力があります。しかし胃に到着する前の道、つまり口や食道にはそうした強力な作用はありません。

胃腸を通って細菌の数を減らし、栄養も吸収し終えた後の排泄物中にはそれほど多くの細菌はいない、もしくはすでに死滅している状態なのです。ですから身体の中を通って出てきたものよりも、すべての物を最初に取り入れる口の中が一番多くの細菌がいる場所、一番汚い場所なのです。

口腔内の細菌の数を聞くと、その数の多さにさらに驚かれるかもしれません。個人差もかなりあるのですが、一般的に成人で歯磨きがしっかり出来ている人で1000億匹から2000億匹、歯磨きがほとんど出来ていない人では1兆匹にのぼると言われています。肛門と比べてみると10倍くらいの細菌数です。

残念ながらこれはすべての人に共通で、多くの人はこの事実を知らずに生活しているだけなのです。潔癖症の人もいますが、実は手や他の人の箸などよりも自分の口の方がずっと不潔なのです。しかし口の中にいる細菌すべてが悪いということではなく、中には口を保護するために働く細菌もいるので、口の中から細菌がまったくいなくなるのは困ります。覚えておきたいのは、口腔内の清掃が行き届いていないなら細菌の増殖を助けることになり、歯だけでなく舌にも悪い影響を与えることがあるということです。

舌苔(ぜったい)とは

口腔内が清潔な状態でないなら細菌が増え、舌苔も多く付着していきます。舌苔とは舌をあっかんべーのように前に出した時に見える舌の上にある白や黄色っぽい付着物のことです。舌苔は口腔内が不衛生な時にだけではなく体調不良の時にも現れるので、舌苔から身体の健康状態を知ることもできます。

例えば体調が悪い時や睡眠不足の時は免疫力がダウンしてしまう分、普段は抑制されている細菌が口の中で増殖し、活動しやすいので舌苔が付きやすいです。また東洋医学や中医学では舌は胃腸と関係があると言われていているので、舌苔が付着するのは胃の調子が悪い時のサインかもしれません。

舌苔を構成しているのは主に舌の表面に溜まった食べカス、口の粘膜がはがれた細胞、細菌の死骸、さらにはこれらをエサとして食べ、増殖していく細菌のかたまりたちです。このように聞くと舌もとても不潔だと感じるかもしれませんが、舌苔もまたある程度は舌にとって必要なのです。舌苔は舌を保護し、また舌の表面の細菌のバランスを保つことを助けているからです。しかし必要以上に付着した舌苔はもはや舌から取り除くべきです。

舌苔で口臭の60パーセントが作られているとも言われていて、口臭の原因が舌苔にもあることが様々な研究から明らかになっています。舌苔を減らすことは口臭の予防にも関係があります。口臭を改善するためにどうしたら舌苔を取れるのでしょうか。

舌磨きについて

舌磨きは舌苔を取るのに一番効果的かもしれません。しかし不要な舌苔を取るためにただ舌を磨けば良いという訳ではなく、舌磨きをするにも注意が必要です。なぜなら舌磨きは通常の歯磨きとは使う道具も磨き方もすべて異なるからです。

舌を磨く時には専用の舌ブラシという道具がありますし、また磨くというよりも撫でるに近いようなとても弱い力加減で舌にあてていくものなので、習得するのは難しいのです。
もし歯科医院でブラッシング指導を受ける際に舌磨きについても指導してもらったのなら、自分で舌磨きをした時にも舌を傷つけるような危険は少ないでしょう。

しかし舌磨きに関する知識がないまま舌磨きをするなら逆に舌苔を増やしたり、舌を傷つけたりということになりかねないのです。硬い歯ブラシを使ってゴシゴシとこそぎ取るように舌を磨いていくことはお勧めできません。

舌苔を取る方法
舌苔を取る方法

では舌磨きができない人の舌苔は取る方法はまったくないのかと言えばそういう訳でもありません。舌にやさしく、傷つけることなく舌の汚れを取り除く方法には例えば以下の方法があります。

■ハチミツ
ハチミツにはタンパク質を分解する作用があります。実はこの作用が舌苔にも効果があり、舌苔に含まれている細菌がエネルギーとするタンパク質をハチミツが分解してくれるので、細菌の増殖を抑えることができるのです。方法はいたって簡単で、舌の上でハチミツをゆっくりとなめるだけです。安全で、また舌にもやさしい方法です。

■重曹でうがいする
普通の水でのうがいも効果がゼロではありませんが、重曹でのうがいでより細菌の増殖を防ぐことができます。舌苔の中の食べカスなどの酸を、重曹のアルカリが中和して分解してくれるからです。起床時、就寝時にコップ一杯の水に対して小さじ一杯の割合の重曹でうがいします。重曹は料理の材料としても利用されているので口の中や身体にも安全な方法です。

まとめ

舌苔の付着は口臭とも関係がありますが、舌磨きをする時は決して磨き過ぎないようにしましょう。舌苔を取る時はあくまで舌を傷つけず、余分な舌苔だけ取り除くようにするのが安全な口臭予防です。舌から健康状態を知るためにもこまめに舌をチェックし、ケアしていくように心がけましょう。

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