矯正歯科 コラム
トップページ > コラム > 矯正歯科 > 歯に突起や形態異常があったら矯正治療はできる?
-->
矯正歯科
2017.11.1

歯に突起や形態異常があったら矯正治療はできる?

はじめに

もし生えてきた歯の形が通常とは異なる、または歯に何か突起のようなものがある場合、歯の矯正治療は受けられるのでしょうか?それとも歯の形が異常だと矯正治療は受けられないのでしょうか?ここでは歯の形態異常の種類や形態異常を見つけた場合の対処方法と共に、突起や形態異常がある場合は矯正治療をどのように行えるのかをご紹介していきます。


歯の形態異常の種類と対処法
歯の形態異常の種類と対処法

まず歯に突起や形態異常があった場合に矯正治療はできるのかどうかについて、先に結論を言えば矯正治療は可能です。もしくは先に一般歯科で歯の形態異常を治す治療を終えた後に、矯正歯科に移行し治療を始めることも可能です。では最初に歯の突起や形態異常にはどんな症例があるのか、さらに対処法も含めて具体的に見ていきましょう。

■棘突起(きょくとっき)
歯の突起の種類の一つとして棘突起という突起があります。例えば前歯の裏側など通常は平らでデコボコしていない歯の面に、その字のごとくトゲのようにボコッとした突起ができることが棘突起です。

棘突起がある場合、突起ができたことによって同時に突起部分のすぐそばに本来はないはずの溝が歯にできます。そもそも歯には食べ物を噛む際の便宜上、裂溝という溝が歯を噛み合わせる面に入っているのですが、突起によりうまれた裂溝は噛む時にはほとんど必要のない溝です。ですからこの棘突起の対処法としてはこの裂溝を硬質プラスチックなどで埋めることです。またはシーラントという永久歯のむし歯予防処置と同じ治療方法で棘突起の裂溝を埋めることもあります。

■中心結節
歯の突起の別の種類として中心結節というものがあります。結節と聞いて一般的には体にできたコリコリするかたまりを思い出す人も多いかもしれませんが、歯科で言う結節とはこぶやトゲに似た、歯にできた突起のことを指します。

中心結節は奥歯にできる場合が多く、発症するケースが多い歯は第二小臼歯という、歯の前の中心から数えて五番目にあたる歯です。中心結節とはそれら奥歯の咬合面という歯の噛み合わせる面、裂溝という溝が多く入っている面の中心から生えてきたトゲのようなもののことです。

中心結節がある場合の対処法は主に二つあります。まず一つは中心結節の突き出ている部分を少しずつ削っていく方法です。もし中心結節をそのままにしておくと強く噛んだ時などに結節が折れて、神経が細菌に感染したり痛みが生じたりする恐れもあるので、少しでも削っておくのは安全策と言えるかもしれません。

削る時に使用する道具は通常のむし歯の治療にも使う歯を削る機械です。しかしむし歯を削る時とは異なり、削ると言ってもまるでほとんど削っていないように感じるほどほんの少ししか削りません。厚みは0.1ミリから0.2ミリ程度で、しかも数か月おきのメンテナンスの時に削っていきます。

こんなに時間をかけて少ししか削らないなんて意味があるのかと不思議に思われるかもしれません。ですが仮に一回でたくさん歯を削ってしまうと歯の中にある神経が出てきて、その瞬間から患者に大きな痛みを与える恐れがあるのです。

歯の中の神経が出てしまうことは露髄と言い、一旦露髄してしまうと長い期間に渡り歯の神経の治療をしていかなくてはならず、歯そのものの寿命も短くなりかねないのです。ですから歯科医師側としては治療の必要のない歯はなるべく露髄しないように治療していきたいと思っているのです。少しずつ歯を削っていけば、中心結節の中にある歯の神経も少しずつ歯の奥側に移動していき、露髄の危険を冒さず安全に歯の突起を徐々に平らにしていくことができます。

二つ目の方法は突起のまわりの裂溝を埋めることです。これは棘突起の時のように突起のまわりの裂溝を埋める作業です。この場合、裂溝を埋める目的はむし歯予防ではなく突起が折れないように補強することです。突起のまわりの堀のようになってくぼんでいる溝の部分に樹脂や硬質プラスチックを流し込んで補強すれば、ある日急に突起が折れることを防げるかもしれません。

中心結節の治療法として、一つ目の突起を削る方法と二つ目の突起のまわりの裂溝を埋める方法のどちらが良い方法なのかは一概には断定できません。その歯の状態によって、どちらかの方法を使い分けることもあれば二つの方法を併用していくこともあります。

■エナメル質形成不全
エナメル質とは歯の最も外側を覆っている層のことです。エナメル質形成不全の症状には歯の色の異常なども含まれますが、歯の表面がデコボコしていることもその症状の一つです。エナメル質形成不全による歯の形態異常は、歯がへこんでいるケースが多いです。歯がまだ生える前、エナメル質を体内で作っている時に何らかの原因によりエナメル質が十分に形成されなくなり、歯に一本の横線が入ったかのようにくぼみができてしまいます。

エナメル質形成不全の場合はエナメル質が通常よりも薄く、むし歯にかかるリスクも高いので、歯を強くするためにフッ素塗布などの予防処置をすることもあります。そして歯のくぼんでいる部分にはやはりくぼみを埋めるために樹脂などを流し込んでいく治療もしていきます。

矯正治療を始めるには

最初に触れたように、歯の突起や形態異常があっても矯正治療は始められます。受けられる矯正治療も通常とほぼ変わらない治療が受けられます。しかし注意してほしいのは、矯正装置を付ける部分に歯の突起や形態異常があるのならば先に一般歯科で治療してから矯正治療、という流れになるかもしれないという点です。

例えば以前から矯正装置として広く使用されているブラケットという道具は、一度つけたら矯正治療中はずっと歯についていなければいけないものです。もし突起があったりくぼんでいたりしている部分にブラケットをつけようとしてもあまりうまくつけられず、すぐ外れたりしやすいので理想通りの矯正ができません。

まとめ
まとめ

もし歯の突起や形態異常があっても、矯正治療をすることを決してあきらめないで下さい。現在の自分の歯の状態が矯正治療を受けることができるかどうか、まず矯正歯科で歯科医師に診てもらい、こちらの希望なども交えて相談しながら判断してもらうと良いでしょう。

<サイト運営会社>
株式会社デンタルプロモーション