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矯正歯科
2017.11.7

各永久歯の役割と抜いてもよい歯|矯正治療の抜歯

はじめに

矯正治療を進める上で、抜歯をしたという話を聞いたことはありませんか。むし歯でも無いのに抜歯することに抵抗のある患者様も多いとは思いますが、歯科医師の診断の上、どうしても必要な場合は抜歯の処置を行います。

やむを得ず抜歯を行う場合、たくさんある永久歯の中からどの歯を抜歯することが多いのでしょうか。それぞれの永久歯の役割と、抜歯の対象となる歯についてご紹介します。


どうして抜歯が必要なのか
どうして抜歯が必要なのか

歯並びが悪い原因は様々ですが、一例として顎の大きさと歯の大きさが合っておらず、顎から歯が飛び出して歯並びがでこぼこになっているケースがあります。このような場合は、顎の大きさと歯の大きさのバランスをとるために、どのように矯正治療を進めて行くか検討します。

年齢的に顎を広げることができない場合や、顎と歯の大きさのバランスが大きくずれている場合は、抜歯をするという選択になります。無理に抜歯をしないで矯正治療を進めてしまうと、口元が出てしまうなど仕上がりが悪くなったり、噛み合わせが安定せず後戻りしてしまう原因になったりします。

各永久歯の役割

永久歯は上の顎と下の顎にそれぞれ16本ずつ、全部で32本生えています。しかし、一番奥に生える「親知らず」については上手く生えてこなかったり、抜いてしまったりすることが多いので、28本とする場合もあります。

各永久歯は生えてくる場所によって名前が決まっています。そして、それぞれの永久歯には役割があり、その役割に応じて機能しやすい形をしています。

■前歯
前歯の正式名称は切歯(せっし)と呼び、上下に4本ずつ計8本生えています。見た目に大きな影響を与える永久歯であると共に、他にも大切な役割を果たしています。前歯は薄く平べったい形をしており、ハサミのように食べ物を噛み切ったり、ちぎったりといった役割を持っています。また、前歯の先端どうしを噛み合わせている時、奥歯は噛み合わないようになっており、奥歯の負担を軽くする働きも持っています。その他にも、言葉を発する時に息が漏れないようにするなど、発音にも重要な役割を果たしています。

■犬歯
前歯の隣は犬歯(けんし)と呼び、上下左右に1本ずつ計4本生えています。「糸切り歯」と呼ぶことや、本来の位置に生えていない犬歯を「八重歯」と呼ぶこともあります。犬歯は名前からも分かるように、動物の歯のように少し尖った形をしていますが、この尖った形が噛み合わせに大きな役割を果たしています。

食べ物を噛む時、顎は上下に動いているだけでは無く、左右にもスライドしています。このスライド運動をする時に、犬歯がガイド役となってスムーズに横の動きが出来るようにしているのです。そのため、犬歯は横からの大きな力にも耐えられるように、歯の根っこが他の歯よりも長く、寿命も比較的長いと言われています。

■小臼歯
犬歯の隣2本は小臼歯(しょうきゅうし)と呼ばれ、上下左右に2本ずつ計8本生えています。小臼歯は手前から第一、第二小臼歯とされ、切歯や犬歯に比べると厚みがある形をしており、食べ物をすりつぶす機能があります。さらに、下の顎が必要以上に後ろに下がらないよう、ストッパーになるような形をしており、噛み合わせを安定させる役割を果たしています。

■大臼歯
小臼歯のさらに奥にある奥歯の事を大臼歯(だいきゅうし)と呼び、上下左右に3本ずつ計12本生えています。大臼歯は手前から第一、第二、第三大臼歯と呼ばれており、第三大臼歯はいわゆる「親知らず」の事で、生えてこない場合もあるなど、退化傾向にあると言えます。

大臼歯は食べ物をすりつぶしやすいように大きくどっしりとした形をしていて、噛む力も永久歯の中で最大です。噛み合わせの高さを決めるのに重要な働きをしており、中でも第一大臼歯は最も重要で噛み合わせの基準となる永久歯になります。もし第一大臼歯を失うと噛み合わせが不安定になり、噛む力も弱くなってしまいます。しかし、6歳前後と早い時期に生えてくるので、むし歯にならないように注意が必要です。

どの永久歯を抜くのがベストなのか
どの永久歯を抜くのがベストなのか

各永久歯にはそれぞれに役割があり、全ての歯が大切であることが分かりました。しかし、矯正治療を進めるにあたり、どうしても抜歯が必要な場合はどこかの歯を選択しなければなりません。できるだけ抜歯の影響が少ない歯を選びたいものですが、具体的にどのような永久歯を選択するのがベストなのでしょうか。

■状態が悪い歯を優先的に抜歯対象にする
やはり、健康な歯を抜くことには誰しも抵抗を感じると思います。もし、むし歯治療により神経が無い、歯周病が進んでいる、歯根が短いなど、寿命が短いと考えられる永久歯があれば、まずはその歯を抜歯して治療ができないか検討します。

■全ての歯が健康な場合には
寿命が短いと考えられる歯が無い場合には、小臼歯を抜歯の対象として検討します。前歯は見た目に影響を与えることが大きく、犬歯も見た目に影響がある他、寿命も長く、噛み合わせのガイド役としても欠かせません。大臼歯は噛む力や噛み合わせの安定に非常に大きな役割を果たしており、1本でも失うとバランスをとるのが難しくなる、大切な歯です。

小臼歯も噛み合わせの安定に必要な永久歯ですが、機能としては限定的で、他の永久歯と比べると歯根の長さも短めです。上下左右に2本ずつあるので、どちらか1本ずつ残っていれば機能するという判断のもとに抜歯の対象となる場合があります。さらに、より奥に生えており見た目の影響が少ないことなどから、小臼歯の中でも第二小臼歯を抜歯するケースが多いようです。

また、第三大臼歯である「親知らず」については、抜歯した方が良い場合と残した方が良い場合があります。「親知らず」が不自然な向きで埋まっている等、他の歯の動きを妨げる場合などは抜歯を検討します。生えている向きなどに問題が無く、むし歯や歯周病が無い状態であれば、大臼歯としての機能を果たすことができるので残しておくこともあります。

まとめ

矯正治療の抜歯については、抜歯の必要性や抜歯する場合にどの永久歯を選択するのかを担当医の診断のもと、よく相談して決定することが大切です。どの永久歯を抜歯するのがベストであるかは症例によって様々であり、先ほどご紹介した選択基準に当てはまらない場合も出てきます。

ベストな選択をするには、深い知識と高い技術力を持った歯科医師による診察が必要不可欠です。銀座矯正歯科では丁寧なカウンセリングの上、患者様に合ったさまざまな治療プランをご用意しており、高度な技術で治療を行っております。当院では予約制の、初回無料カウンセリングを実施しています。まずは、お気軽にご連絡くださいませ。

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