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矯正歯科
2017.11.22

歯並びや歯周病と肥満の関係|体型と歯の関わりとは

はじめに

歯はお口の健康だけでなく全身の健康ともつながっています。その例としてあげられるのが「歯並び」と「肥満」の関係性です。これらは一見関係性のないものに思われますが、実は意外なつながりが隠されているのです。

また歯周病と糖尿病も合併症として深いつながりがあることも有名な話。そこで今回は歯並びと体の健康との関係性についてご紹介したいと思います。


肥満に影響する歯並び
肥満に影響する歯並び

まず「歯並び」と「肥満」の関係性についてご説明します。結論から申し上げますと、歯並びの良い人のなかにあまり肥満体型の人はいません。その理由は、歯並びによる食事への影響にあります。

■歯の複数の役割
歯は、食べ物を消化しやすいように小さく噛み切り、細かく噛み砕く役割を持っています。それにより胃や腸への負担を助けているのです。そして同時に食べ物を噛むことにより脳に刺激を与えています。これは脳に「食事をしている」という信号を送るためです。食欲も満腹感も感じているのは、すべて脳です。

そのため、食べ物を十分に食べたと脳が認識すると、それにより自然と食欲が満たされて満腹感も覚えるということなのです。しかし食べ物をしっかり噛むには歯並びが良い状態である必要があります。歯並びが悪い状態で食事をすると、食べ物をうまく噛むことができず、その状態で長いあいだ噛み続けていると顎にも負担をかけてしまいます。

あまりしっかり食べ物を噛むことができない状態で食べ物を食べ続けると、よく噛める時よりも脳に刺激を送ることができず、なかなか食欲が満たされません。それによりたくさん食べ物を食べたくなってしまい、やがて肥満へとつながっていくことになるのです。

また食べ物をよく噛まず、しかもたくさんの量を食べればそれだけ胃や腸にも負担をかけてしまいます。そうすると内臓の病気も招いてしまう危険性が出てくるのです。
よって歯並びを良くすることは肥満体型になることを防ぎ、内臓を健康に保つことにつながるのです。

肥満と糖尿病の関係性

次に肥満と糖尿病の関係性について触れてみたいと思います。肥満と糖尿病はあまり関係がないように思われそうですが、これもまた不思議なつながりがあるのです。

■肥満が与える糖尿病への影響
そもそも肥満はさまざまな病気を引き起こす原因となることがわかっています。そのひとつに糖尿病も含まれています。これは肥満によって「耐糖能異常」が起こるためとされています。

まず食事をすることで必ず上昇する「血糖値」。これを下げる役割を持っているのが膵臓から分泌される「インスリン」というホルモンです。インスリンが血糖値を下げるためには、インスリンが細胞の表面にあるレセプター(受容体)というものに結合しなくてはいけません。しかし肥満になるとこのレセプターが減少してしまうと言われており、それによりうまく血糖値を下げることができなくなってしまいます。

そうすると早く血糖値を下げなくてはと、膵臓がさらにインスリンを大量に分泌させます。このようにインスリンはたくさん分泌されているにも関わらず、インスリンがうまく血糖値が下げられない状態を「インスリン抵抗性」と呼びます。このインスリン抵抗性が、やがて糖尿病を招く原因となると言われているのです。

歯周病と糖尿病の関係性
歯周病と糖尿病の関係性

ここで歯周病と糖尿病の関係性についても触れてみたいと思います。よく糖尿病と歯周病は合併症であると言われていますが、これには具体的にはどういった因果関係があるのでしょうか。

■歯周病に影響する糖尿病
まず歯周病は、歯周病の原因菌に歯周組織が感染してしまい発病する疾患です。次に糖尿病は、体が糖分をうまく吸収できず血液に糖分が大量に蓄積されてしまう病気です。
しかしこれだけでは歯周病と糖尿病の関係性があまりはっきりしません。そこで糖尿病がどういった体の異常を招くのかについて簡単に説明します。

糖尿病は血液中にたくさんの糖分を蓄積してしまうことにより、心臓や腎臓の病気を引き起こしてしまうだけでなく、眼の病気や脳卒中の原因にもなると言われています。またそれだけでなく、体内が高血糖状態が続くことにより体の防御反応が低下してしまうと言われています。これが糖尿病の厄介なところです。

体の防御反応とは、つまり細菌といった体の外から侵入してきたものから体を守ろうとする機能です。これが低下してしまうということは、細菌に感染しやすくなるということになります。そうすると歯の歯周組織が歯周病の菌に感染しやすくなり、さらに高血糖の状態により血管が傷んでいることで歯周病が進行するのも早くなってしまうと言われています。まさに糖尿病は歯周病を進行させてしまう最悪な病気というわけです。

■糖尿病に影響する歯周病
また歯周病は、糖尿病にとっても大きく影響してくる病気です。歯周病は、歯周病の菌に感染した歯周組織が炎症を起こし、それに対する防御反応によって歯周組織が破壊されていく病気です。

この時、歯周病によって引き起こされた炎症性物質が歯ぐきの血管のなかを通り体内へと入っていきます。そしてこの炎症物質はインスリンの働きを阻害してしまうため、その影響で糖尿病の悪化を招いてしまうことになります。つまり歯周病は糖尿病を悪化させ、糖尿病は歯周病を悪化させるという大変喜ばしくないループができあがってしまうのです。このことから歯周病と糖尿病は深い関係性を持つ合併症とされるのです。

歯並びは睡眠にも影響する

また歯並びは睡眠にも影響すると言われています。このことに関しては、歯並びの悪さが直接的に睡眠の質を低下させるというわけではありません。しかし歯並びの悪さが肥満を招くと、その結果、睡眠の質を下げてしまうと言われているのです。

その理由は、肥満体型により通常よりも気道が狭くなってしまい、それにより睡眠時の呼吸がうまくできず、酸素不足になるためと言われています。睡眠時の酸素は非常に重要です。眠っているあいだに酸素を取り入れることができなくなると体は十分に休息を得られることができず、それにより睡眠不足になってしまうと言われています。そのため歯並びを良くし、肥満体型を改善することは睡眠の質を高めることにもつながっていくというわけです。

歯並びと体の健康は深くつながっている
歯並びと体の健康は、意外なところで非常に深くつながっていることがおわかりいただけたかと思います。近年では歯の治療だけでなく糖尿病のチェックや管理が行われている歯科医院が増えてきているほど歯科にとっても糖尿病が無関係な病気ではなくなってきているのです。

歯並びが悪く、思うように食事のコントロールができないという方は、病気になってしまう前にぜひ早めの矯正治療を行っていただくことをおすすめいたします。

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