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矯正歯科
2016.08.10

矯正治療の方法によって異なってくる治療時のケア方法

歯並び改善のために矯正治療をお考えの方、実際行うとなると、その方法や内容はもちろんやご自身で行う自宅ケアが気になるところです。
ここでは、矯正治療に伴い必要となるケアとそのポイントや注意点について紹介したいと思います。

ブラケット矯正
ブラケット矯正

歯の表面一本一本にブラケットという固定する装置をつけ、それにワイヤーを通して行う矯正で、最もポピュラーな矯正法です。ブラケット矯正には比較的安価な金属を使ったものと、白や透明など目立ちにくい素材を使ったものがあります。

<矯正治療中のケア>
ブラケットとワイヤーは自分で取り外せず、何年もの間つける必要があります。装置の周りはブラッシングが行き届きにくく、虫歯や歯周病のリスクが高まりますので、虫歯・歯周病予防に対するケアが最も重要です。まずは毎食後必ず歯を磨く習慣を身に付けるようにしましょう。他にも以下のようなケアを心がけるのが大切です。

プロフェショナルケア

■歯科医院にて定期的にプロフェショナルケア(PMTC)を受ける
どんなに自宅で歯磨きを頑張っても、歯ブラシが行き届かない部分が必ずあります。歯科医院では、虫歯・歯周病予防のためのブラッシング指導の他に、歯科医師や歯科衛生士が専用器具を用いて行うクリーニング(PMTC)を受ける事ができます。PMTCにはフッ素塗布など、歯を強くするケアも含まれています。検診の際には必ずPCMTをしてもらうようにしましょう。

矯正用の歯ブラシを使用する

■矯正用の歯ブラシを使用する。細かいところに届くツールを使う
装置と装置の間の隙間は細く、形状も複雑なので、通常の歯ブラシでは届かない部分が沢山あります。矯正用に形状を工夫された歯ブラシがありますので、それを使用しましょう。また、歯ブラシ以外にも、ワンタフトブラシという部分磨き用のブラシや、歯間ブラシ、フロスを用いて細かいところまで磨くよう心がけましょう。
ワンタフトブラシは、普通の歯ブラシでは柄が邪魔してしまって届かないような奥歯の奥側や親知らずなどを磨く事にも優れてますので、矯正終了後など装置を付けていない時にもおすすめです。

間食後もブラッシングする

■間食を控える。間食後もブラッシングする
装置がついていると、普通より汚れが溜まりやすい状態です。何気ない間食も矯正してない人に比べると虫歯や歯周病のリスクを大きく上げる要因となります。
できるだけ間食は控えるようにして、どうしても間食がやめられない人は間食後もブラッシングを行うようにしましょう。ブラッシングが出来ない環境にある方はデンタルリンスを使用するなど、少しでも歯の汚れを落とすように心がけて下さい。

粘着性のある食べ物は控える

■ガムやソフトキャンディ、キャラメル、お餅など粘着性のある食べ物は控える
粘着性の高い食べ物は装置に絡みついてしまう可能性があります。普通の食べ物よりも除去しにくく、虫歯になる確率を上げてしまいます。特にソフトキャンディやキャラメルは矯正中に限らず一般的に虫歯になり易い食べ物ですので、できるだけ控えるようにしましょう。

硬い食べ物には気を付ける

■硬い食べ物には気を付ける
おせんべいやナッツなどの硬いものを噛むと装置が外れたり、破損してしまう事があります。小さくしてから食べるなど工夫して食べるようにしましょう。

<矯正治療後のケア>
矯正治療後は戻りを防ぐために、保定装置を付けます。個人差はありますが2年程度が目安です。保定装置にはいくつか種類があり、大きくは自分で着脱できない固定式と、自分で着脱可能な可撤式に分かれます。
固定式の場合は治療中のケアと変わりありません。可撤式におけるケアについては後述する「マウスピース矯正」における注意点と同様の内容になります。

舌側ブラケット矯正
舌側ブラケット矯正

ブラケットとワイヤーを歯の裏側につける矯正法で、基本的な仕組みはブラケット矯正と同じです。ブラケット矯正より目立たないというメリットがありますが、強い接着力が必要な分接着材料の厚みが増すため、慣れないうちは口腔内の違和感が強く、「サ行」や「カ」行の発音がしにくい、といったデメリットもあります。

<矯正治療中・治療後のケア>
基本的なケアはブラケット矯正と同じです。ただし、舌側に装置がある為、自分で汚れを確認しにくく、より注意が必要になります。舌側ブラケット矯正に適したブラッシング法がありますので、歯科医院でしっかりブラッシング指導を受けましょう。

マウスピース矯正
マウスピース矯正

透明なマウスピースを装着して行う矯正法で、ブラケット矯正、舌側矯正と比較して装置が目立たず、虫歯リスクも低いですが、適応できる症例は狭くなります。マウスピースは取り外し可能ですが、基本的には食事や歯磨き以外の時間は常に装着します。

<矯正治療中のケア>
マウスピースを外して歯磨きを行う事ができるので、虫歯・歯周病リスクは少ないです。しかし、歯磨きを怠っていいという訳ではなく、いずれの矯正法でもブラッシングは重要です。

マウスピースを常につける

■マウスピースを常につける
当たり前の事を書いているようですが、マウスピース矯正は「患者さんの意思」に期間や結果がとても左右される矯正法です。ブラケット矯正と違い、自分の意思で着脱しなくてはならず、その「着用時間」が歯の移動する量や矯正期間に直に関わります。症例によって期間は異なるものの、場合によっては数年間という長期間の間、自分自身でつけるという根気強さが試される事になります。

マウスピースを衛生に保つ

■マウスピースを衛生に保つ
通常のブラッシングを行う際、マウスピースの洗浄もおこないます。1.5ヶ月~3ヶ月程度同じマウスピースを使うため、清潔に保たれていないとマウスピース自体に細菌がたまり、虫歯や歯周病の原因となってしまいます。マウスピースの洗浄は普通の歯ブラシや前述したタフトブラシを使って行います。

<矯正治療後のケア>
矯正後も保定の為のマウスピースの着用が必要になります。その際の注意点は矯正中と変わりありません。

セラミック矯正
セラミック矯正

歯を削ってセラミックのかぶせ物をする事で歯並びを改善する矯正法です。他の矯正法と違い数ヶ月という短期間という短い期間で完了するというメリットがありますが、健康な歯を削る、場合によっては神経の治療を行うという大きなデメリットも持っています。

<矯正治療中のケア>
矯正期間中=歯の治療中となります。かぶせ物をする際、最初からかぶせ物を接着してしまう事は少なく、仮歯にて歯並びの状態や発音の状態を確認し、しばらく様子を見てから実際のかぶせ物を装着する事が多いです。仮歯で様子見後、実際のセラミックのかぶせ物も仮着(外す事ができる接着剤による接着)して更に様子を見てから本接着する場合もあります。

丁寧なブラッシングを行う

■丁寧なブラッシングを行う
仮歯の素材や作りは本物のかぶせ物とは全く違い、汚れが付きやすくなってます。汚れが溜まると歯茎が腫れて出血しやすくなり、実際のかぶせ物の装着が困難になる場合があります。そのため、仮歯の部分は丁寧にブラッシングする必要があります。特に歯茎と歯の境目はワンタフトブラシなどを使って細かいとこまで優しくブラッシングを行いましょう。

前歯で噛みちぎるような食べ物を避ける

■前歯で噛みちぎるような食べ物を避ける
仮歯や仮着の際に使う接着剤は簡単に外すことができるようになっています。
「硬い食べ物」「粘着性のある食べ物」は多くの方が意識し、実際に仮歯が割れたり外れたりの原因になるので避けた方がいい食べ物です。しかし、意外と意識されないのが「前歯で噛みちぎる食べ物」です。セラミック矯正を希望される方のほとんどが前歯をメインとした矯正で、必然的に前歯にかぶせ物をする事になります。仮着剤はグッとかかる回転力に弱いため、フランスパンなど、力を入れて噛みちぎって食べるようなものにとても弱いです。前歯に負担のかかるものは出来るだけ避けるか、前歯を使わないように意識をして食べましょう。

<矯正治療後のケア>
装置がないので特別なケアが必要ないかというと、全く違います。セラミック矯正は、歯自体が取り換え不要な装置だと思って下さい。セラミックはとても優秀で汚れが付着しにくい素材ですし、歯並びが悪い状態よりは清掃もしやすくなっていますが、歯とは違うものが入っている事には変わりありません。

■自宅でのブラッシング、PMTCなど歯の清掃に気を遣う
かぶせ物と歯の境目部分であり、歯茎との境目部分ともなるところは汚れがつきやすく、汚れが溜まると虫歯や歯周病を起こし、かぶせ物の寿命も短くなります。
かぶせ物の寿命をできるだけ伸ばすためにも、フロスなどを用いながらの丁寧な自宅ケアはもちろん、歯科医院で定期的なPMTCを行ってもらうよう心がけましょう。

■硬い物に気を付ける
さきほど仮歯や仮着の時は「前歯で噛みちぎる物」に注意するよう書きましたが、最終的に装着する際に使う接着剤は、着けたばかりで硬化が不完全な場合や、経年劣化などが起こっていない限りこのような力に負ける事はほとんどありませんので、そこまで意識しなくても構いません。しかし、セラミックは歯に比べ硬い物との衝突に非常に弱いため、硬い食べ物は注意する必要が出てきます。

■定期的に歯科医院で経過観察をしてもらう
優秀な素材であるセラミックを使ってるとはいえ、接着に使われている接着剤などは経年的に劣化していきますし、口の中は老化と共に歯茎が下がり、かみ合わせも変化していきます。それに伴い、かぶせ物が合わなくなったり、欠けてしまったりする可能性があるのです。例えば、上下の歯がセラミックの場合、当初は上下が当たらないようにかみ合わせを調整されていたとしても、経年変化により上下の歯が当たるようになると簡単に欠けてしまいます。これは、陶器同士を激しくぶつけるとどうなるかを想像してもらえるとわかるかと思います。
経年変化は完全に止める事はできませんが、歯科医院で定期的なPMTCやかみ合わせチェックなどのメンテナンスを行う事により経年変化を抑え、かぶせものの寿命も伸ばすことができます。

まとめ

いずれの方法にしろ、自宅でのブラッシングケアと歯科医院での定期的なケアが必要になる事はお分かりいただけたかと思います。しかし、実はこれは矯正治療の有無にかかわらず大切なことです。ただ矯正治療を行う場合、その成功や保持の為にはより欠かせないというだけだと思って下さい。
歯並びが悪い状態だと、歯の清掃状態は悪くなり、虫歯や歯周病のリスクは増え、歯の寿命は短くなります。いつまでも自分の歯で食事ができて笑えるように、自分に合った矯正法で歯並びを改善できるといいですね。

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