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矯正歯科
2018.03.16

口唇口蓋裂は歯並びにも影響が!治療法の進め方

はじめに

「口唇口蓋裂(こうしんこうがいれつ)」をご存知でしょうか?聞きなれない言葉かもしれませんが、口唇口蓋裂は、先天的に唇や上顎、のどちんこが繋がっていない状態のことをいいます。現在の日本でも400~600人に1人の割合で生まれていると言われています。また、日本人は比較的頻度が高いとも言われています。しかし、現在ではきちんとした治療法も確立しているので適切に治療を行えば、見た目や食事、会話などの日常生活も支障がなく過ごせるようになります。
口唇口蓋裂には幾つかの種類があり、唇が繋がっていない状態は「口唇裂」、のどちんこが繋がっていない状態は「軟口蓋裂」、歯茎が繋がっていない状態は「顎裂」などといいます。考えられる原因も様々であり、遺伝的な要因や環境的な要因が複雑に関係して発現すると言われており、はっきりと特定することは難しいです。


顎裂について
顎裂について

口唇口蓋裂の中でも歯茎が避けている「顎裂(がくれつ)」は、歯の土台となる歯槽骨という部分がないので、歯並びに大きく影響してしまいます。口唇口蓋裂を発症している場合は、この顎裂も併発している場合が多く、骨を再建する手術が必要になります。顎裂の原因についてもはっきりとしたことはわかっていません。

歯並びに影響がでる

顎裂の場合は、歯茎が繋がっていないことによって、歯がない、まっすぐ生えてこない、噛み合わせが悪くなるなどの問題が生じてしまいます。また、上顎の成長が弱く、狭くなってしまうことが多いです。上顎が狭くなってしまうと、歯がおさまりきれなくなってしまい、歯並びががたがたしてしまう、受け口になってしまう、奥歯の噛み合わせが反対になってしまう、などの異常がでてしまいます。影響は歯並びの悪さだけでなく、食べ物をうまく噛み砕くことができないために成長が遅れてしまったり、ストレスに感じてしまうなど、身体的にも精神的にも影響をあたえると言われています。早いうちに適切な歯列矯正を行うことで最小限におさえることができるでしょう。
また、発音がうまくできなかったり、滲出性中耳炎を引き起こす可能性もあります。生まれてすぐの赤ちゃんは、授乳がうまくできないという問題が生じてしまうため、上顎に「ホッツ床」といわれるプレートをはめて授乳ができるようにし、成長をサポートします。ホッツ床には上顎を整える役割もあります。

治療法
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顎裂の治療についてですが、顎裂は唇裂などを併発している場合が多いため、一般的には、まず、唇の手術を行ってから顎裂部分の治療を行います。まず、歯が生えてくる6~7歳頃に歯医者さんで歯列矯正を行います。その後、矯正の状態を見ながら乳歯と永久歯が混合している8~10歳頃に、骨のない部分に骨を移植する手術を行います。
また、唇裂や口蓋裂を併発している顎裂の場合、口内と鼻がつながってしまっているので正しい発音がむずかしくなっています。また、唇の動きに関係する筋肉もつながっていないため、見た目だけでなく唇の機能的な問題も生じてしまいます。よって、手術が完了したら言語の訓練が必要になります。

助成制度について

口唇口蓋裂は、様々な症状が併発しているため治療時間が長く、歯科以外に外科なども受診し複数回手術を行わなければなりません。これは、精神的な負担はもちろんのこと、金銭的にも大きな負担となってしまうでしょう。
乳幼児が医療機関にかかった場合、「乳幼児医療制度」が適用されます。口唇口蓋裂もこの制度が適用されますが、乳幼児が保険に加入している必要があります。自治体によって助成される範囲は異なりますが、上限金額を超える金額を払う必要はなくなるので、金銭的な負担は軽減されます。
また、他には「自立支援制度」があります。こちらは年齢によって適応条件は異なりますが、治療費の一部が公費で負担してもらえます。
18歳未満の場合は、適応条件として、「身体に障害がある場合、指定された医療機関で入院、手術、通院により、確実に効果が見込める方」とありますが、口唇口蓋裂の場合は、「音声、言語、咀嚼機能障がいによる障がい」に含まれます。また、「手術を行う治療」を行っていることが条件になります。治療用装具を使用した場合にその費用を請求することもできるので、歯医者さんに確認して所定の手続きを行いましょう。

適切な治療を受けましょう

口唇口蓋裂は妊婦健診の際に判断されることもあります。生まれてくる赤ちゃんの身体への様々な影響のことを考えると、不安になってしまうのは当然のことでしょう。しかし、最近ではほとんど日常生活に支障がない状態にまで治療をすることが可能になっています。心配なことやわからないことがあれば、歯医者さんに相談しましょう。具体的な治療法についてだけではなく、社会保障制度についてや精神面においてもサポートしてもらえるでしょう。子供の成長にあわせて適切な治療を行うことが健全な成長を促すことにつながります。

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