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矯正歯科
2018.03.25

歯を失った子供の治療に使う「保隙装置」ってどんなもの?

はじめに

子供の乳歯は、永久歯が生えてくる準備が整うと、自然に生え変わります。ところが、生え変わる適切な時期ではないのに突発的な事故やひどい虫歯によって抜け落ちてしまったり、抜歯しなければならなくなることもあります。乳歯がなくなってしまうと、永久歯の歯並びが悪くなるなど口内の問題だけでなく、体全体によくない影響を及ぼすので歯医者さんで必要な治療を受けなければなりません。
そこで今回は、歯を失ってしまった子供に必要な治療について説明いたします。


乳歯が抜けたままにしておくと…
乳歯が抜けたままにしておくと…

乳歯が抜けたままにしておくと…
乳歯を早く失ってしまった場合に、永久歯が生えてくるスペースを確保するために「保隙装置(ほげきそうち)」というものを使用します。乳歯はいずれ抜け落ちる歯なので放っておいても問題ないのではないか?と思うかもしれませんが、そういうわけにはいけません。本来あるべき乳歯がなくなってしまうと、隣の歯が空いているスペースの方にずれてきてしまい、永久歯が生えてくるスペースが狭くなってしまいます。スペースがなくなっても永久歯は生えてこようとするので、歯並びが非常に悪くなります。そうなってしまうことを防ぐために、保隙装置を使用し、永久歯の歯並びが悪くなることを防ぎます。
また、放っておくと噛み合わせにも異常が出てきます。乳歯は一般的に前歯が生えてきてから奥歯が生えてきます。奥歯が生えてきてないうちに前歯の乳歯がなくなってしまうと、歯全体の噛み合わせがずれて生えてきてしまうとこがあります。噛み合わせがずれた状態や、歯が抜けたまま食事を続けていると、片方で噛む癖がついてしまうでしょう。顔の筋肉を不均等に使い続けると、だんだんと顔がゆがんでしまうなどの影響が出てきます。顔に筋肉のゆがみは、肩や頭の筋肉にも関係しているので体のゆがみにもつながってしまうのです。成長期の子供の体がゆがんでしまいことは、さけなければなりませんね。

保隙装置がおすすめ

通常の生え変わりでは問題ありませんが、乳歯が抜けてから半年以上たっても大人の歯が生えてこないと考えられる場合は、保隙装置を使用した方が良いでしょう。
歯を失ってしまった時の治療法として、「インプラント治療」が知られています。大人の場合、インプラント治療を選択する人も多いかもしれませんね。しかし、子供の場合はインプラントを使用することはおすすめできません。成長途中の子供の顎にインプラントを埋め込んでしまうと、成長とともにずれてしまう可能性が高くなってしまいます。このようなことからも、保隙装置を使用することがおすすめできると言えます。

保隙装置の種類
保隙装置の種類

保隙装置には幾つかの種類があり、主なものは以下です。どの装置を使用するのかは、子供の成長や歯の状態によって異なるので、歯医者さんとよく相談して最適なものを選びましょう。

■バンドループ
乳歯がなくなってしまった部分の隣の歯に、バンドを巻いてループをつけます。ループは太いワイヤーでできているので、空いている空間に歯が倒れこんでこないように支えることができます。

■クラウンループ
バンドループと同じように、乳歯がなくなった空間をループで保ちます。クラウンループは、乳歯冠を被せることで、隣の歯の倒れこみを支えます。

■ディスタルシュー
乳歯の奥歯がなくなってしまった場合、その後に生えてくる奥歯が前に傾いて生えてくるのを防ぐために、ディスタルシューを使用します。ループ状の装置ではなく、先端がかぎ状になっている装置で歯を支え、空間を保ちます。

■インレーバー
「インレー」とは、歯を削った後に使用する詰め物です。そこに「バー」がついているのもが「インレーバー」です。このバーの部分が隣の歯の倒れこみを防ぎます。

■小児義歯
取り外しが可能な子供用の義歯で、前歯用、奥歯用があります。抜けてしまった乳歯を義歯で補います。小児義歯は「噛む」機能を補うことができます。

歯列矯正とは違うの?

上でもお話ししたように、保隙装置は永久歯が生えてくるまでの間、抜けてしまった乳歯の代わりにスペースを確保しておく装置で、その後の歯並びが悪くなることを防ぐ目的で使用するものです。歯列を矯正する装置ではないので、永久歯が生えきたら装置は外さなければなりません。歯並びを改善する装置ではないので、長い間装着していると、顎の成長に影響を及ぼしてしまうこともあります。
歯の状態を確認してもらうことも含めて、定期的に歯医者さんにチェックしてもらうことが必要です。装置をつけていると、歯磨きがしにくくなってしまいます。歯医者さんに定期的に口内を確認してもらうことによって、装置の不具合がないか、磨き残しなどから虫歯になっていないかなど早期発見することができます。自宅でもいつも以上に丁寧に歯磨きをすることを心がけましょう。
乳歯が抜けてしまっても適切な処置を行えば、永久歯や子供の成長を妨げるようなことはないのでしょう。

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